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本日の超最新情報
2006.07.10.MON

☆世界一★
2006年ワールドカップドイツ大会・決勝結果

イタリア1−1(PK5−3)フランス
(ベルリン・69000人)

主審:オラシオ・エリゾンド(アルゼンチン)
天気:晴れ
気温:30℃
マン・オブ・ザ・マッチ:アンドレア・ピルロ(イタリア)

≪得点者≫
イタリア:マテラッツィ19
フランス:ジダン7=PK

≪PK戦≫
1本目
ピルロ○
ヴィルトール○
2本目
マテラッツィ○
トレゼゲ×
3本目
デ・ロッシ○
アビダル○
4本目
デル・ピエロ○
サニョル○
5本目
グロッソ○

≪出場メンバー≫
【イタリア】
GK:
1.ブッフォン
DF:
19.ザンブロッタ
5.カンナバーロ
23.マテラッツィ
3.グロッソ
MF:
16.カモラネージ
(86分7.デル・ピエロ)
21.ピルロ
8.ガットゥーゾ
20.ペッロッタ
(61分15.イアクィンタ)
10.トッティ
(61分4.デ・ロッシ)
FW:
9.トニ

フォーメーション
(4-5-1)

    9
 20 10  16
   8  21
3  23  5  19
    1

【フランス】
GK:
16.バルテズ
DF:
19.サニョル
15.テュラム
5.ギャラス
3.アビダル
MF:
4.ビエラ
(56分18.ディアッラ)
6.マケレレ
22.リベリー
(100分20.トレゼゲ)
10.ジダン=110分即退場
7.マルダ
FW:
12.アンリ
(107分11.ヴィルトール)

フォーメーション
(4-5-1)

  12
 7   10 22
   6  4
3  5  15  19
    16

≪各種データ≫
ボール支配率:
イタリア…55%
フランス…45%
シュート数:
イタリア…5
フランス…13
枠内シュート数:
イタリア…3
フランス…5
PK数:
イタリア…0
フランス…1
CK数:
イタリア…5
フランス…7
FK数:
イタリア…26
フランス…21
OS数:
イタリア…4
フランス…2

 第18回ワールドカップ(W杯)ドイツ大会最終日は9日夜(日本時間10日早朝)、ベルリンの五輪スタジアムで6万9000人の大観衆を集めてイタリアvsフランスの決勝を行い、イタリアが1−1からのPK戦を5−3で制して1982年スペイン大会以来6大会ぶり4度目の優勝を果たした。4度優勝は最多5度のブラジルに次いで単独2位となった。
 フランスはこの試合を最後に引退のジダン主将が前半7分にPKを決めて先制。イタリアは前半19分にマテラッツィのヘディングシュートで追いついた。延長戦でも決着はつかず、ブラジルがイタリアを破った1994年アメリカ大会以来、決勝では2度目のPK戦に突入し、イタリアは5人全員が成功。延長後半にジダンが暴力行為で退場処分を受けたフランスは2人目のトレゼゲが外し、2大会ぶり2度目の栄冠を逃した。
 32チームが出場して6月9日から1カ月間繰り広げられたサッカーの祭典は閉幕し、得点王には5得点を挙げたドイツのクローゼが輝いた。次回の2010年大会は南アフリカを舞台に史上初のアフリカ大陸開催となる。

【「再生」象徴する栄冠】
 緑白赤で彩られるイタリア国旗の赤は「情熱」を意味する。選手達は誇りと情熱をみなぎらせて約四半世紀ぶりに頂点に立ち、次々と黄金のトロフィーに手を伸ばした。その姿に目を細めたリッピ監督は「素晴らしいの一言に尽きる」と感無量の表情だった。
 決勝点は奪えなかったが、ほとんど隙を見せずに120分間を戦い抜いてPK戦に突入。5人目のグロッソが前の4人と同様に思い切りのいいキックでネットを揺らすと、ピッチの至る所で選手が抱き合った。
 イタリアのサッカーは長い間、「カテナチオ(かんぬき)」戦法に代表される守備重視のスタイルが退屈だと批判されてきた。だが2年前に就任したリッピ監督は、そんな固定観念を崩した。
 7試合2失点と優勝チームではタイ記録となる堅守を保ちながら、全員に攻撃的な姿勢を植え付け、DF3人を含む10選手がゴールを決めた。準決勝では延長から3トップで総攻撃を仕掛け、決勝も相手のエース、ジダンを徹底マークするはずのガットゥーゾがしばしばドリブルで攻め上がった。
 W杯ではPK戦3戦全敗、フランスにも2試合続けて勝っていなかった。この決勝で、苦手の二つも一気に克服した。
 今季のセリエAは名門クラブのユベントスを中心とした史上最悪とも言われる不正疑惑に揺れた。イタリアサッカー界の威信回復も懸かっていた今大会。逆境に立ち向かったチームの闘いは、国民の共感を呼んだ。国内では代表チームのテレビ視聴者数が、史上最高だった地元開催の1990年大会に迫った。
 深刻な経済不振に悩むイタリアは、今春の総選挙で戦後最長となる約5年続いた政権が交代した。今回の優勝は国民が渇望する「再生」の象徴となった。リッピ監督は「国民にこれ以上ない喜びをささげることができた」と誇らしげだった。

【花火と紙吹雪が祝福】
 黄金のトロフィーに代わる代わるキスし、歓喜のダンスを披露する選手達。ベルリンの五輪スタジアムで9日行われたW杯決勝。イタリアが優勝を果たし、夜空を彩る花火と紙吹雪が祝福した。
 1−1で突入したPK戦。イタリアの5人目、グロッソのシュートがゴールに突き刺さると、6万9000人の大観客で埋まったスタジアムに、イタリアサポーターの地鳴りのような歓声が沸き起こった。一斉に駆けだすイタリア選手。フランスのGKバルテズはゴールポストにもたれて座り込み、動けない。
 国旗を顔にペイントしたイタリア人の会社員マウリツィオ・フェーニさん(26)は「すごい。夢みたい」と感極まった様子。4年後の開催地、南アフリカの銀行員ローマン・スワーツさん(37)は「素晴らしい雰囲気に感動した。僕らも頑張らなきゃ」と語った。
 フランスの司令塔、ジダンは延長後半で退場処分。同選手の名前入りのユニホーム姿だった埼玉県蓮田市のフリーター岩上立さん(28)は「退場は残念。でもサッカーの実力も、街の盛り上がりも、サッカーの本場ヨーロッパはすごい。見せつけられました」。
 ブランデンブルク門の周辺には、様々な国旗がはためいた。ドイツは決勝に進出できなかったが、約100万人のファンが詰め掛けた。ハノーバーから来たマレン・ヘルムリヒさん(24)は「いろんな国の人と一緒にお祝いできるなんて、素晴らしい」。
 心配されたテロやネオナチの過激な活動もなく、ホスト国の役目を立派に果たしたドイツ。ヘルムリヒさんは晴れやかな表情だった。
 茨城県つくばみらい市出身の留学生末木みらいさん(20)は「ドイツ人の優しさを感じた。もう終わっちゃうなんて」と寂しげ。ファンは肩を組んで深夜まで踊り続け、祭典の余韻を楽しんだ。

【優勝賞金23億円】
 W杯で優勝したイタリアは国際サッカー連盟(FIFA)から2450万スイスフラン(約23億円)の賞金を受け取る。賞金額は段階的に差がつけられており、2位のフランスは2250万スイスフラン(約21億1600万円)。3、4位が2150万スイスフラン(約20億2000万円)を受け取る。
 決勝トーナメントに進めなかった日本には700万スイスフラン(約6億6000万円)が分配される。

【ブッフォン、決勝も好守連発】
 延長前半14分だった。イタリアのGKブッフォンは、目の前でジダンが放ったヘディングシュートを右手でバーの上へ押し出すように好セーブ。最大のピンチを救い、得意げに力強いガッツポーズを見せた。大会の最優秀GKに贈られるヤシン賞も受賞し、名実ともに世界ナンバーワンGKの座に就いた。
 気迫に満ちあふれた好守をこの日も連発した。後半開始直後にはDFをごぼう抜きしたアンリのシュートを素早い反応で止め、同18分にはまたもアンリのシュートを横っ跳びで弾き出した。
 試合は延長でも決着せずにPK戦へ。少年時代はGKが目立つPK戦が大好きだったが、3年前の欧州チャンピオンズリーグ決勝でPK戦に敗れてからは大嫌いになったという。だが、この日はユベントスでチームメートのトレゼゲが失敗し、勝ちをものにした。
 前半7分に失点し、連続無失点記録は460分でストップ。1990年大会で同じイタリアのゼンガが樹立した517分のW杯記録は破れなかったが、先輩が逃した優勝を手中にした。「何度もこの瞬間を夢見てきた」と喜びに浸った。
 退場処分のジダンにいたわりの声を掛け、トレゼゲがPKを外した時には控えめにしか喜ばなかった。「本当に強い相手に勝って手にした優勝を誇りたい」。相手に敬意を払う余裕は自信の裏返しにも見えた。

【同点弾のマテラッツィ】
 インテルでは今季、定位置を確保できなかった。「(W杯では)出番がなくても、チームに協力できればいい」と殊勝な気持ちでドイツへ乗り込んだマテラッツィが、グループリーグ第3戦のチェコ戦に続くゴールで優勝に貢献した。
 前半開始早々、ペナルティーエリア内でマルダとの競り合いの場面。ファウルになると察してタックルしなかったが、左足で相手を蹴ったと主審に判定されPKに。ジダンに決められ、先制を許した。
 だが19分、ピルロの右CKに合わせ、身長が同じ193センチのビエラより高く跳び上がってヘディングシュートを決めた。
 延長後半には、ジダンを退場に追い込んだことでフランス人サポーターから大ブーイングを浴び続けたが、PK戦でも冷静に右隅へ蹴り込んだ。「これまでの苦労が報われた思いだ」と話す32歳の目は潤んでいた。

【ピルロが決勝戦MVP】
 イタリアのMFピルロが決勝戦の最優秀選手になった。PK戦での勝利が決まると勢いよく駆け出し「素晴らしい瞬間だ」と、W杯制覇の味に酔いしれた。
 前半19分、右CKから正確なボールを上げて、マテラッツィの頭による同点シュートをアシスト。後半30分すぎには直接FKを狙い、わずかにゴール左にそれたが、所属するミランで見せている精度の高いキックを披露した。「難しい試合になるのは分かっていたが、チャンスはつくれた」と納得の表情。PK戦でも重圧のかかる1番手をきっちりとこなし、「PKはくじのようなもの。勝つ時もあれば負ける時もあるよ」と笑った。

【歓喜の「断髪式」】
 ピッチ上で喜びを爆発させるイタリア選手の輪の中でカモラネージの「断髪式」が行われた。「勝ったら切ると約束していたんだ」。頭の後ろで束ねた“ちょんまげ”をチームメートに切り落とされたMFは笑顔で話した。
 アルゼンチン出身。2000―2001年シーズンからイタリアのクラブでプレーし、代表入りを果たした29歳は「今夜はピッチの上で全てを出し尽くした」と満足そうだった。

【8年前の再現ならず】
 相手選手への頭突きによる主将ジダンの衝撃的な退場処分。フランスはエースの退場を機に、2度目の世界一の座が遠くにかすんでいった。ドメネク監督は「彼はこのW杯を通じて偉大なショーを見せていただけに悲しい。彼も後悔しているのではないか」と失望感漂う表情で話した。
 延長まで120分を終えて1―1。PK戦で2人目のトレゼゲがペナルティースポットに進み出る。右足で蹴ったボールはクロスバーを叩いいて下に落ち、ゴールの外へ弾かれた。イタリアは5人全員が確実に決め、歓喜の瞬間を迎えた。
 時計の針は8年前に戻らなかった。一度は代表を引退していた1998年フランス大会優勝組のジダン、テュラムと、同世代のマケレレが復帰して、苦境の欧州予選をようやく突破した。今大会もグループリーグはスイス、韓国と引き分け。敗退の瀬戸際に追い込まれたが、ビエラを含むベテランの力でここまで勝ち上がった。
 この試合限りで現役を引退するジダンの最後を8年前の再現で飾ろうというチームメートの思いは、そのジダンの蛮行で消し飛んだ。歓喜の歌に包まれるイタリア選手の横で、34歳のテュラムは涙を浮かべた。年齢にあらがい、栄冠に挑んだベテラン達には、あまりに酷な幕切れだった。

【夢散ったアンリとトレゼゲ】
 アンリはうつむき、トレゼゲは力なく虚空を見つめた。「PK負けは受け入れ難い」とアンリ。1998年大会は決勝だけ出場できず、初優勝の瞬間をピッチで味わえなかった。それだけに期する思いはあったが、夢は散った。
 鉄壁のイタリア守備陣に果敢なドリブルで何度も仕掛けた。後半1分と18分にはドリブルシュートを放ったが、いずれもゴールに結び付かず、終盤には脚がけいれんに見舞われた。世界屈指のストライカーは延長後半2分に交代し、またも勝負が決する瞬間をベンチで迎えることになった。
 さらに非運だったのは、延長前半10分から4試合ぶりにピッチに立ったトレゼゲだ。PK戦で小刻みな助走から右足を振り抜くが、クロスバーを叩いたボールは真下に落下。すがるような目で副審を見たが、成功を示す旗は上がらなかった。「この責任は負うが、前を向いて生きていきたい」と話した。
 フランスは7試合で2PKを含む合計9点。頂点に立った1998年の15得点と比べても、得点力の面では寂しさが残った。その中で3ゴールと気を吐いたアンリは「フランスがここまで来るとは誰も思っていなかった。この大会で僕がリーダーだということは証明できたと思う」と胸を張った。

【ジダン頭突きに記者席どよめく】
 ボールの位置とは無関係な場所で、ジダンはマテラッツィに頭突きを見舞った。最初、観衆や各国記者達は何が起きたのか分からなかったが、プレス席の各所にあるテレビでビデオ映像が流れると、大きなどよめきが起こった。
 あるベテランのドイツ人記者は「彼とドイツ大会最後の試合だったのに、クレージーだ。もう一度、あのシーンをビデオで確かめてみたい」と残念そう。国際サッカー連盟(FIFA)の技術研究グループも「あれだけ経験のある偉大な選手なのに、なぜあんなことを」と嘆いていた。

【伊優勝で揺れる世論】
 W杯決勝戦に計8人の選手を輩出した最強のクラブを3部リーグに落としていいのか−。イタリアのサッカー不正疑惑で、厳しい処分が予想される名門ユベントスに対し、イタリア世論が揺れている。9日のイタリアのW杯優勝で、閣僚や国会議員からも、処分軽減を望む声が出てきた。
 ユベントスは、元ゼネラルマネジャーが各試合の主審の指名に介入した疑いなどが持たれ、検察当局の取り調べも受けた。イタリアのサッカー協会は来季、3部(セリエC1)以下のリーグに落とした上で、昨季と今季のリーグ優勝を剥奪するという厳しい処分案をまとめた。国内では、常勝チームの「陰謀」に批判が集中した。
 しかしW杯でのイタリア代表の快進撃で、世論の風向きは変わった。決勝戦に出場したイタリア代表の5人、フランス代表の3人はユベントスの選手。これほどサッカーに貢献しているクラブに、処分案は厳しすぎるという声だ。
 マステラ法相は7日、「政府は協会の処分に介入できないが、国民の多くは『恩赦』を望んでいるはずだ」と処分軽減を訴えた。
 左派議員からは「決勝に8人の選手がいたのはチームの実力を示す。不正でリーグ優勝したのではなかったことが証明されたのだから、処分軽減を」という主張も。ただ、政界では恩赦反対の声が依然多数派で、右派議員は「あらゆる恩赦には反対。罪は償うべきだ」と反論する。
 ユベントスの本拠地トリノの自営業グイド・カタラーノさん(33)は「降格は正しい措置だが、恩赦も否定できない。W杯の勝利はイタリアにとって、戦争に勝つのと同じこと。何が起こるか分からない」と処分をめぐる波乱を予想した。

≪採点表≫
【イタリア】
GK:
1.ブッフォン 6.5
DF:
19.ザンブロッタ 6.5
5.カンナバーロ 7.0
23.マテラッツィ 7.0
3.グロッソ 6.5
MF:
16.カモラネージ 6.5
(86分7.デル・ピエロ 6.0)
21.ピルロ 6.5
8.ガットゥーゾ 6.5
20.ペッロッタ 5.5
(61分15.イアクィンタ 6.0)
10.トッティ 4.5
(61分4.デ・ロッシ 5.5)
FW:
9.トニ 5.5
【フランス】
GK:
16.バルテズ 5.5
DF:
19.サニョル 6.0
15.テュラム 7.0
5.ギャラス 6.5
3.アビダル 6.5
MF:
4.ビエラ 7.0
(56分18.ディアッラ 6.0)
6.マケレレ 7.0
22.リベリー 6.5
(100分20.トレゼゲ 5.5)
10.ジダン 5.5
7.マルダ 6.5
FW:
12.アンリ 6.0
(107分11.ヴィルトール --)

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