日本の超サッカー情報
日本代表vsエジプト代表戦徹底詳細!!
本日の超最新情報
2007.10.17.WED

快勝
アジア・アフリカチャレンジカップ結果

日本代表4−1エジプト代表
(長居スタジアム・41901人)

主審:ギレフスキ(ポーランド)
天気:晴れ
気温:20℃
湿度:50%
ピッチ:全面良芝

≪得点者≫
日本:大久保21、42、前田53、加地73
エジプト:モハメド・ファドル58

≪出場メンバー≫
日本代表
GK:
1.川口能活(磐田)(cap)
DF:
21.加地亮(G大阪)
22.中澤佑二(横浜M)
6.阿部勇樹(浦和)
3.駒野友一(広島)
MF:
14.中村憲剛(川崎)
13.鈴木啓太(浦和)
(73分2.今野泰幸(FC東京))
7.遠藤保仁(G大阪)
(73分15.藤本淳吾(清水))
9.山岸智(千葉)
(73分8.橋本英郎(G大阪))
FW:
17.前田遼一(磐田)
16.大久保嘉人(神戸)
ベンチ:
GK:
18.楢崎正剛(名古屋)
23.川島永嗣(川崎)
DF:
5.坪井慶介(浦和)
MF:
10.山瀬功治(横浜M)
FW:
11.播戸竜二(G大阪)
12.巻誠一郎(千葉)
20.矢野貴章(新潟)

フォーメーション
(4-4-2)

  16  17
9       7
  13  14
3  6  22  21
    1

NEW!
日本代表メンバー21名

エジプト代表
GK:
1.アブド・エルモンシェフ(cap)
DF:
13.アハメド・エルメハマディ
4.マフムード・ファタフ・アラ
6.ハニ・サイド
14.サイド・モアワド
MF:
11.アブデルラフマン
(52分5.マシュール)
21.モハメド・ソリマン
8.ホスニ・アブドラボ
19.アミル・ザキ
(79分10.アヘド
FW:
17.アハメド・ハッサン
(46分12.オマル・ガメル)
18.モハメド・ファドル
ベンチ:
16.モハメド・ソブヒィ
22.タウフィク
7.アブデルサレム・ナガフ
9.ハサン・アワド

フォーメーション
(4-4-2)

  18  17
19      11
   8  21
14  6  4  13
    1

≪各種データ≫
ボール支配率:
日本…51%
エジプト…49%
シュート数:
日本…13
エジプト…12
PK数:
日本…0
エジプト…0
CK数:
日本…8
エジプト…2
直接FK数:
日本…12
エジプト…12
間接FK数:
日本…2
エジプト…0
オフサイド
日本…2
エジプト…0

 アジア・アフリカチャレンジカップは17日、大阪・長居スタジアムで観衆4万1901人を集めて行われ、日本代表は大久保嘉(神戸)の代表初得点を含む2ゴールなどで4−1でエジプト代表に快勝し、今年最終戦を白星で飾った。オシム監督就任後の通算成績は12勝5分け(PK戦は引き分け)3敗。
 日本は前半21分、大久保嘉のシュートで先制。42分には頭で追加点を挙げた。後半は前田(磐田)、加地(G大阪)が加点。エジプトの反撃を1失点のみにとどめた。
 この一戦はアジア・サッカー連盟(AFC)主催。日本は2004年のアジアカップ王者として2006年アフリカ選手権覇者のエジプトと対戦した。
 日本は来年2月から、4大会連続の本大会出場を目指し2010年ワールドカップ(W杯)南アフリカ大会のアジア3次予選に臨む。

【オシム監督「連係が良かった」】
 今年最後の試合で、日本代表は攻撃面での確かな手応えを掴んだ。チーム全体がゴールに向かう意識を前面に出し、連動した動きで好機を演出し続けた。代表に復帰した大久保嘉、前田がともに代表初ゴールを奪うなど、大量4得点を挙げた。
 オシム監督にも心地良い内容だったのだろう。「連係が良かった。失敗もあるが、狙っていることができるようになってきた」と珍しく満足感を口にした。
 得点シーン以外でも人とボールが連動して攻めるシーンが随所にみられた。前半21分、ゴール前への縦パスを山岸が後ろに折り返す。走り込んだ前田が右足で低く抑えた鋭いシュートを放った。同32分には鈴木、前田、大久保嘉らが長めのパスをワンタッチでつなぎ、相手守備を混乱させた。
 大久保嘉とともに攻撃をリードした前田は「どんどん動いてスペースを突いた結果」と、生き生きとしたサッカーができた理由を説明した。
 今回の2トップはこれまでオシムジャパンで実績を残してきた選手ではない。中心選手とは言えなかったメンバーで目指してきたサッカーを実現できたことは、選手層が確実に増している証拠でもある。来年2月にスタートするワールドカップ(W杯)アジア3次予選に向けて弾みとなる一戦だった。

【21試合目で代表初ゴール】
 4年前の日本代表デビュー以来、21試合目にして初ゴールを含む2得点。「やっと入ってホッとしている」。大久保嘉が代表の舞台でようやく持ち前の得点感覚を見せつけた。
 まずは前半21分。ペナルティーエリア外でこぼれ球を拾うと、巧みな反転で相手マークをかわした。利き足ではない左足で「1年に1回しか打てない。蹴った瞬間入ると思った」というシュートが微妙に曲がりながらゴールネットを揺らすと、チームメートの歓喜の輪に包まれた。
 42分には遠藤の右クロスを完璧なタイミングでジャンプして頭で合わせて2点目。「最後はハットトリックも狙っていたけど…」と苦笑いしたが、2トップの一角として前線からのプレスだけでなく、ピンチの時には自陣深くまで戻ってタックルするなど、90分間精力的に走り続けた。
 ジーコ前監督時代は何度もチャンスを与えられながら、期待に応えられなかった。オシム監督の下ではこれが2試合目。代表定着に向けて「アピールになったと思うけど、先のことは分からない。Jリーグで結果を残していくしかない」と真剣な表情で言い切った。

【中澤と阿部は反省】
 中澤(横浜M)と阿部(浦和)が中央でコンビを組んだ守備陣はセットプレーから1失点のみと踏ん張った。
 ただ、今年1年間、代表の試合でフル出場を続けた中澤は「セットプレーからの失点は1年を通して出ている。言い訳はできない」と厳しい自己評価。闘莉王(浦和)の不在で、センターバックに入った阿部も「後半に足が止まった時に、相手のペースになった。そこで押し上げてやっていかないと」と反省を口にした。

【川口が100失点目】
 川口が日本代表通算100失点目を喫した。後半13分、エジプトのFKが相手選手に当たってコースが変わる不運な失点だった。
 1997年2月のスウェーデン戦で代表デビューして以来、代表通算出場は110試合。「点を入れられた時は(100失点に)いってしまったなと思ったけど、長いこと代表に呼ばれている証拠だから」と苦笑いしていた。

【エジプト監督、完敗認める】
 エジプトのシェハタ監督は「日本の選手がボールと試合のほとんどを支配していたのは明らか」と完敗を認めた。
 欧州でプレーするジダン(ハンブルガーSV)ら主力の多くを欠いていた。そのため、これまで代表での経験が少なかった選手にチャンスを与えたという。
 「代表戦が初出場の選手もいた。強い日本から学ぶことがたくさんあった」と敗戦を今後に生かす姿勢を強調した。

≪各選手コメント≫

川口能活(ジュビロ磐田)
「いい形で点も入ったし、ボールも支配できて良かった。セットプレーの失点はしょうがない。注意していたけど、相手もうまくタイミングよく入ってきたし。ミーティングでも集中して守ろうと言っていたのに、アンラッキーだった。でもその後すぐに集中して流れの中では取られることはなかった。こういう試合は課題が残った方がいい。出来すぎもよくないし。常に何か課題があった方がチームは伸びる。
 (今年1年間の収穫と課題は)収穫はやろうとしているサッカーが少しずつ進歩していること。ボールを失わずに速い攻めもできるようになり、良くなっている。ビルドアップの意識も進歩している。課題はセットプレーの失点。失点はほとんどそれ。神経質になりすぎるのもよくないけど、切り替えて分析していく必要がある。意識だけでも次にやられないようにしたい。90分間の中での守備は良くなってきた。(今年は無失点試合が少なかった?)今はそういう時期かもしれない。点を取られるのはDFやGKの宿命。ゼロに抑えられればラッキーなくらい。自分達のやろうとしていることがやれればいい」

加地亮(ガンバ大阪)
「チームとしては良かったが、個人的にはミスが多かった。前につなぐところでミスが多かった。(得点は)めったにないし、たまにはいいかな。地元でやるので期待に応えたいと思っていたし、ガンバのサポーターにいいところを見せたいと思っていた。
 エジプトは技術が高かったので、サイドから崩されないようにしようと意識していた。ボールを取ってから落ち着いてつなげれば、ディフェンスラインも押し上げることができるし、攻撃に厚みが出る。(今年最後の代表戦で)結果が出て良かった。次につながるし、来年からワールドカップ予選が始まるので、気持ちを切り替えてしっかりやっていきたい」

中澤佑二(横浜F・マリノス)
「(一度は代表を引退したが)代表は代表で楽しいし、いい選手がいるので、僕にとっても成長につながる。(前田と大久保は)彼ららしいプレーをしていたと思うし、良かったんじゃないかな?
 DFとしては、セットプレーからの失点は今年1年気をつけようと口を酸っぱくして言い続けたのに、またやってしまって…。できれば今度はこういう失点はしたくない。頭がいいチームは、あそこ(ペナルティーエリア付近)でファウルをもらおうとするし、そういうことを研究してくる。あの辺りでフリーキックを与えては駄目。こっちも頭を使ってディフェンスしないといけない。オフェンスだけじゃなく、ディフェンスでも頭を使わないと。ボールを取るところでも考えていかないといけない。まだまだ勉強しないと。(連動した攻撃もあったが)前半にたまにダイレクトでつないで連動したところもあったが、あれが90分通して出ればもっといい」

阿部勇樹(浦和レッドダイヤモンズ)
「自分としてはだいぶチームが形になっていると思うけど、まだ90分間その形を続けることができていない。そこに不満を持っている。でも今年1年、チームが進歩したことは間違いない」

駒野友一(サンフレッチェ広島)
「今までどおり両サイドバックが高い位置に上がっていこうと思っていた。結果として両サイドが絡めて良かった。相手の右サイドが結構上がってくることは分かっていたので、攻守の切り替えを早くして、その裏を突こうと思っていた。試合前から、個人的に1対1になれば、仕掛けることを心掛けていた。
 シュートは今までも打ってきたが、ゴールという結果が出ていないので、決めていきたい。苦しい状況の中でも、シュート1本で流れも変わるし。(得点力が上がっているが)しっかりみんなが動いて、ボールも動かして、トップに当てる時は当ててといった具合に、きっちりできているからだと思う」

中村憲剛(川崎フロンターレ)
「(今日の収穫は)メンバーが多少代わりつつも、オシム監督のやってきたことができた。FWが点を取ったことが良かった。それでチームに勢いが出てくるから。この3日間、タテにボールを入れる意識を監督もコーチも口を酸っぱくして言っていた。FWにもいい形でクサビが入っていたし、いい感覚でできていた。今日はみんな前を向こうと言っていたけど、そういう形でできたと思う。課題は失点。FKのところもパスミスが3本続いてから取って取られる形になった。あの時間帯はタメを作れなくて、押し込まれてFKになった。前半はボールが前に入って押し上げられていたのに、あの時間はパスミスが増えてしまった。(自分自身?)いつも通りボールを受けて当てたりサイドを変えたりボールを蹴ったりしながら、やりやすいようにやった。比較的自由にやれたと思う」

鈴木啓太(浦和レッドダイヤモンズ)
「自分自身、もう少し守備とビルドアップの両方をアップさせていかないといけない。2人のボランチのお互いがどっちかしかできないということではなく、両方できないといけない。それでプレーの幅も広がっていく。自分がレベルアップすることで、代表のレベルアップもある。自信をもってやりたい」

遠藤保仁(ガンバ大阪)
「結果的にいい形で勝てて良かった。課題とかうまくいかないことは一杯あったけど、でもいい形で締めくくれたとは思う。(課題は)まだミスが多いし、これから攻めに行く時の1本目のパスの展開がうまくいかなかった。その辺が課題。それとセットプレーで点を取られた。不用意に相手にファウルを与えないことの重要性を再確認できた。余計な失点を与えないことは大事。
 (大久保選手が21試合目の初ゴールだったが)最初は拮抗した状態で、こっちも決定機を作れなくて、モヤモヤした感じはあったけど、あのゴールで優位に進められた。(大久保)嘉人にとってもチームにとっても大事な先制点だったと思う。(2点目へのクロスは)どフリーだったし、マーカーもルーズだったんで、いいボールが蹴れて良かった。
 (今年を通じての課題は)激しいプレッシャーの中でいかに戦っていくかということ。スイス戦の前半なんかそうだった。激しい中でのボール回しに磨きをかけないといけない。セットプレーもそうだしもっと決定力も上げないと」

山岸智(ジェフユナイテッド市原・千葉)
「相手がどういうフォーメーションで来るのか全然分からなかったので、まずは相手の形を見極めて、3トップ気味で行くのか、ワイドに3−5−2で行くのかを決める感じだった。エジプトはミーティング時のビデオで見たとおり、パスを回してくるチームだったし、1人1人の技術がしっかりしていて、すごいうまいイメージだった。
 (FW陣との連動が良かったが)ヤット(遠藤)さんとかがボールを持った時に、(大久保)嘉人君がくさびを受けに行ったり、自分が裏のスペースに出て行くこともできた。僕と(前田)遼一君と嘉人君で、いい感じで崩せる場面もあったし、それは良かった。(アシストは)遼一君はどこで欲しいかが分かりやすいので、こちらとしてもパスの出しどころが分かりやすい。嘉人君も前でタメを作ってくれるから、自分が動き出せばいいところにパスを出してくれた」

前田遼一(ジュビロ磐田)
「(得点シーンは)ヤマ(山岸)からいいボールが来て、抜ければ相手が付いてこられないパスだったので、落ち着いて枠に飛ばせて良かった。ゴールできたのは良かったけど、その前にかなり外したので、そういうところはちゃんと決めていかないといけない。
 とにかく、細かいことは考えずに、いいプレーをしようとだけ考えていた。裏を取ればボールが出てくるし、みんな(自分を)見てくれていたので、裏を狙っていた。決定的なチャンスが何回もあったので、それを決めていかないといけない。クラブでいいプレーをしないと、(代表に)選ばれないと思うのでジュビロで頑張っていきたい。(フル出場したが)最後はバテバテで、アピールにはならなかったと思う。(オシム監督は)どのくらい持つか、見たかったんだと思う」

大久保嘉人(ヴィッセル神戸)
「(テレビ会見のすれ違いざまにオシム監督から握手を求められた際に)いらんことしゃべるなよ、と言われた(笑)。
 (代表での自身初ゴールとなった1点目について)やっと入ったなと、ホッとしている。トラップした瞬間にDFを抜けたので、シュートを打とうと決めていた。点を取った後は体がスムーズに動くようになって、落ち着いてボールがさばけたので良かった。2点目はいいボールがきて、たまたま頭に当たった感じだが、入って良かった。今日は結果が出たが、まだまだ先はあるし、Jリーグで結果を出さないといけないと思っているので、チーム(神戸)に帰って結果を出したい。(前田)遼一さんはアンダー(五輪代表など)の時からやっているので動きも分かっているし、すごいやりやすかった。
 (代表初ゴールは)すごいうれしいというわけではないけど、Jで決めた時と同じくらいうれしい。(90分の出場となったが)大丈夫、(削られた)足が痛かったけど問題なかった。最後らへんには(ハットトリックを)意識していた。向こうのDFは甘かったので、裏でもらおうと考えていた。やれる自信はあった」

藤本淳吾(清水エスパルス)
「点差をつけて、出場機会をつくってくれたチームメートに感謝(笑)。(最近代表から遠ざかっていたが)リーグで調子を落としていたし、Jでコンスタントに力を発揮できないでいたので、レベル的に代表でやるところまで達していなかった。基礎からやり直さないといけないと思っていた。この次はJリーグが大事な舞台になる。最後までしっかりプレーして頑張りたい。今日は心理戦だったし、久々にやっていて楽しいと感じた。最近なかった感情だし、充実のキャンプになった。(オシム監督からは)左利きで右サイドでプレーするので、切り返してクロスを入れたり、シュートしろと言われた」

【日本代表・オシム監督Q&A】

いいプレーの時間帯が続いて、その後1点を取られたが?

「失点してはいけないというのか?」

そうではない。サッカーに失点はつきものだが、(3点を先制して)その後押し込まれる時間帯が続いた。相手が攻めに来たこともあるが?

「何を聞きたいのか分からないが、それだけ強い相手だったということ」

試合内容をどう評価する?

「今日の試合は観客も記者の皆さんもご覧になった通りだ。未発表の小説のように、私の心の中だけにあるのではない。皆さんの意見が大事だ。外から見ているだけでは気付かないだろうが、我々は少しずつチームを進歩させている。監督就任から1年以上経ったが、ずっとご覧になっている方なら、中心メンバーがほとんど変わらないことに気付くだろう。そこが、我々の主なオプションである。つまり、高原や中村俊がいなくても、国内の選手だけで代表チームを作ることができる。もちろん、彼らが加わった方がもっといいチームになるだろうが、しかし大事なのはチームとしてまとまること。代表はクラブと違って、毎日トレーニングすることができない。その中で、チームとしてどうまとまっていくか、それが大事。今日の試合ではコンビネーションなどいくつか良い部分があったが、そのことに満足してはいけない。誰かが何か水を差すことで、(良いプレーが)台無しになる可能性は常にある。いつでも、もっと良くなる余地を残すことが大事だ。その上で、メンバー選考や方向性がこののままいいのか、議論を戦わせていいと思う。ただし、監督の好みについては変えろと言っても無駄なことだが…。
 私の好みは別として、選手はよくやっている。コレクティブ(組織的)なプレーができるようになった。今日の相手は技術が高かったが、メンバーは半分が若手だったために、代表としてお互いのコンビネーションで足りない部分があったかもしれない。しかし個人能力が高い選手は何人かいたし、我々には厄介な相手だった。ご覧のような(4−1という)結果になったが、それをどう評価するか。内容に比べると点差が開いたし、我々同様に彼らにも得点チャンスがあった。点差はもっと迫っていたかもしれない。彼らから学ぶ点は少なくない。点差が開いても、彼らは最後まであきらめなかった。アグレッシブで個々が責任のあるプレーを続けていた。それをやり切ることが普通のことではあるが。とにかく、我々は何か大きなことを成し遂げたと考えるべきではない。もし、彼らがベストメンバーだった場合、同じことができたかどうか。その場合、我々もより高いモチベーションで試合に臨むことができただろう。相手がより強ければ、もっと集中力を高めることができた」

今年は13試合を行っていろいろなものを積み上げていったと思うが、狙いはどこまで達成された?

「計画が具体的にあったわけではない。今年の初めに考えていたことと(現状とは)多少は違う。13試合あるのは、事前に分かっていたわけではない。アジアカップがグループリーグで敗退していれば、この数にはならなかったからだ。全てが計画されたことでも、計画があったわけでもない。たとえ双子を期待しても、四つ子が生まれるかもしれない。サッカーとは違う話だが。サッカーでも計画は可能だが、実現しないこともある。もし(年初に)さかのぼって今年の計画を尋ねられれば、「分からない」と答えていただろう。あるいは「これこれの計画がある」と話したかもしれない。しかし、サッカーは計画通りに進むものではない。なぜなら、相手があるからだ。こちらの計画を台無しにしようとする相手に対して、そのまま(計画通りに)進むと考えてはいけない。計画を立てるなら、そういうことも含めた計画でないとならない。
 どこまで実現できたかということは、どれだけ道のりがあるか、ということだ。私はそれほど賢くもないし、預言者でもない。(道のりが)遠すぎて絶望するかもしれない。ただ、いくらかは進歩しているとは言えるだろう。ゲームの密度は濃くなっているし、(選手達は)サッカーらしいプレーをしようと努力もしている。失敗も成功もあるが、良いことがゲームの中で起こるようになった。しかし、そこで喜んではいけない。初歩的な良いことが台無しになることがあるからだ」

後半に3人を一度に交代したことに意味があったのか。それから今野を左サイドで使った意図は?

「今野は橋本(や藤本)と同じタイミングで投入したが、出場機会あるなしに関わらず、彼は長い時間を我々と過ごしてきて、トレーニングもまじめにやっていた。しかしチーム内には競争があるので、これまでチャンスがなかった。彼らを含めて11人以上のレギュラーを私は考えている。つまり、こちらが信頼し、計算できる選手が一定以上いるという状態。彼ら自身も所属クラブではプレーしていない、好みではない役割を喜んでやれる準備ができている。だから今回の交代について、戦術的な交代とは考えないでほしい。彼らの努力、まじめさへの褒美だと考えてもらってもいい。自分のポジションでないところで、プレーできることを彼らは示してくれた。もちろん今野については、駒野との交代でサイドでもプレーした実績はある。残念なのは、3人までしか交代できなかったこと。もっともっと交代枠があれが、いろいろなことを試すことができたのだが…」

≪超サカ採点表≫
日本代表
GK:
1.川口能活(磐田) 5.5
DF:
21.加地亮(G大阪) 6.5
22.中澤佑二(横浜M) 6.0
6.阿部勇樹(浦和) 5.5
3.駒野友一(広島) 6.5
MF:
14.中村憲剛(川崎) 6.0
13.鈴木啓太(浦和) 6.0
(73分2.今野泰幸(FC東京) 5.5)
7.遠藤保仁(G大阪) 5.5
(73分15.藤本淳吾(清水) 5.0)
9.山岸智(千葉) 5.0
(73分8.橋本英郎(G大阪) 5.0)
FW:
17.前田遼一(磐田) 6.5
16.大久保嘉人(神戸) 7.5
ベンチ:
GK:
18.楢崎正剛(名古屋)
23.川島永嗣(川崎)
DF:
5.坪井慶介(浦和)
MF:
10.山瀬功治(横浜M)
FW:
11.播戸竜二(G大阪)
12.巻誠一郎(千葉)
20.矢野貴章(新潟)
エジプト代表
GK:
1.アブド・エルモンシェフ 5.0
DF:
13.アハメド・エルメハマディ 4.0
4.マフムード・ファタフ・アラ 4.5
6.ハニ・サイド 5.0
14.サイド・モアワド 5.0
MF:
11.アブデルラフマン 4.5
(52分5.マシュール 4.5)
21.モハメド・ソリマン 6.0
8.ホスニ・アブドラボ 5.0
19.アミル・ザキ 5.0
(79分10.アヘド 5.0)
FW:
17.アハメド・ハッサン 5.0
(46分12.オマル・ガメル 5.5)
18.モハメド・ファドル 6.0
ベンチ:
16.モハメド・ソブヒィ
22.タウフィク
7.アブデルサレム・ナガフ
9.ハサン・アワド

日本の超サッカー情報
TOP PAGE