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本日の超最新情報
2007.11.22.THU

五輪出場報告
 日本サッカー協会の田嶋幸三専務理事は本日22日、脳梗塞で倒れて入院している日本代表のオシム監督(66)の病状について「基本的に昨日と変わらず、小康状態。集中治療室(ICU)に入っている」と説明した。依然、意識はない。
 午前中に病院を訪れた田嶋専務理事によると、21日に日本男子が北京五輪出場権を得たことを、試合後に長男のアマル氏がICUに入って、オシム監督に報告したという。
 また田嶋専務理事は、川淵三郎キャプテンが帯状疱疹(ほうしん)のため、28日まで自宅で静養することを明らかにした。

【合宿は中止】
 日本サッカー協会の小野剛技術委員長は本日22日、入院している日本代表のオシム監督の後任人事について「近々に技術委員会を開かないといけない事態も想定している」と、後任監督候補者の絞り込みが進んでいることを示唆した。候補者との接触については「言える段階ではない。イエスともノーとも言えない」と明言を避けた。
 また小野委員長は12月3〜5日で実施予定だった日本代表合宿は中止することを明らかにした。ただし状況によっては12月中に合宿を開く可能性もあるという。

全日程終了
2008年北京五輪アジア最終予選第6戦(最終戦)結果

グループA:

北朝鮮1−1オーストラリア
イラク5−2レバノン

グループB:

韓国0−0バーレーン
シリア3−3ウズベキスタン

グループC:

カタール3−1ベトナム

2008年北京五輪アジア最終予選順位表
(全日程終了)

グループA:

1.オーストラリア 12
3 3 0 7 1 +6

2.イラク 11
3 2 1 12 4 +8
3.北朝鮮 5
1 2 3 3 6 -3
4.レバノン 4
1 1 4 4 15 -11

グループB:

1.韓国 12
3 3 0 4 1 +3

2.バーレーン 11
3 2 1 7 4 +3
3.シリア 4
0 4 2 5 7 -2
4.ウズベキスタン 3
0 3 3 5 9 -4

グループC:

1.日本 11
3 2 1 7 2 +5

2.カタール 10
3 1 2 8 6 +2
3.サウジアラビア 9
2 3 1 5 3 +2
4.ベトナム 2
0 2 4 3 12 -9

…北京五輪出場

 22歳以下によるサッカー男子の北京五輪アジア最終予選は21日、各地で最終戦が行われ、全日程を終了した。日本が1位で五輪出場を決めたグループCはカタールがベトナムに3−1で快勝し、勝ち点10で2位に浮上した。
 グループAではオーストラリア、グループBでは韓国がそれぞれ1位で五輪出場を決めているが、グループAのイラクはレバノンを5−2で下し、勝ち点を11に伸ばした。グループBのシリアとウズベキスタンは3−3で引き分けた。

出揃う
ユーロ2008(欧州選手権)予選最終戦結果

グループA:

ポルトガル0−0フィンランド

セルビア2−2ポーランド
≪得点者≫
セルビア:ジキッチ69、ラゾビッチ71
ポーランド:ムラフスキ28、マツシアク47

アゼルバイジャン0−1ベルギー
≪得点者≫
ベルギー:ピエローニ53

アルメニア0−1カザフスタン
≪得点者≫
カザフスタン:オスタペンコ64

グループB:

イタリア3−1フェロー諸島
≪得点者≫
イタリア:オウンゴール11、トニ36、キエッリーニ41
フェロー諸島:ヤコブセン83

ウクライナ2−2フランス
≪得点者≫
ウクライナ:ボロニン14、シェフチェンコ46
フランス:アンリ20、ゴブ34

グルジア0−2リトアニア
≪得点者≫
リトアニア:クサナビシウス52、カロナス89

グループC:

ハンガリー1−2ギリシャ
≪得点者≫
ハンガリー:ブジャーキー7
ギリシャ:オウンゴール22、パシナス69=PK

トルコ1−0ボスニア・ヘルツェゴビナ
≪得点者≫
トルコ:ニハト43

マルタ1−4ノルウェー
≪得点者≫
マルタ:マイケル・ミフスド53
ノルウェー:イベルセン25、28=PK、44、ペダーセン75

グループD:

ドイツ0−0ウェールズ

キプロス0−2チェコ
≪得点者≫
チェコ:プディル11、コラー74

サンマリノ0−5スロバキア
≪得点者≫
スロバキア:ミハリーク42、ホロシュコ51、ハムシーク53、ツェフ57、83

グループE:

イングランド2−3クロアチア
≪得点者≫
イングランド:ランパード56=PK、クラウチ65
クロアチア:クラニツァール8、オリッチ14、ペトリッチ77

アンドラ0−1ロシア
≪得点者≫
ロシア:シチョフ39

イスラエル1−0マケドニア
≪得点者≫
イスラエル:バルダ35

グループF:

スペイン1−0北アイルランド
≪得点者≫
スペイン:シャビ52

スウェーデン2−1ラトビア
≪得点者≫
スウェーデン:アルベック2、シェルストレーム57
ラトビア:ライザンス26

デンマーク3−0アイスランド
≪得点者≫
デンマーク:ベントナー34、トマソン44、カーレンバーグ59

グループG:

ルーマニア6−1アルバニア
≪得点者≫
ルーマニア:ディチャ22、73=PK、タマシュ53、ニクラエ64、66、マリチャ71
アルバニア:カプラーニ65

ベラルーシ2−1オランダ
≪得点者≫
ベラルーシ:ブリガ49、コリトコ65
オランダ:ファン・デルファールト89

スロベニア0−2ブルガリア
≪得点者≫
ブルガリア:ゲオルギエフ81、ベルバトフ84

ユーロ2008(欧州選手権)予選順位表

上段:
順位.チーム・勝ち点
下段:
勝・分け・敗・得点・失点・得失点

グループA:

1.ポーランド 28
8 4 2 24 12 +12
2.ポルトガル 27
7 6 1 24 10 +14

3.フィンランド 24
6 6 2 13 7 +6
4.セルビア 21
5 6 2 21 11 +10
5.ベルギー 18
5 3 6 14 16 -2
6.カザフスタン 10
2 4 7 11 20 -9
7.アルメニア 9
2 3 7 4 13 -9
8.アゼルバイジャン 5
1 2 9 6 28 -22

グループB:

1.イタリア 29
9 2 1 22 9 +13
2.フランス 26
8 2 2 25 5 +20

3.スコットランド 24
8 0 4 21 12 +9
4.ウクライナ 17
5 2 5 18 16 +2
5.リトアニア 16
5 1 6 11 13 -2
6.グルジア 10
3 1 8 16 19 -3
7.フェロー諸島 0
0 0 12 4 43 -39

グループC:

1.ギリシャ 31
10 1 1 25 10 +15
2.トルコ 24
7 3 2 25 11 +14

3.ノルウェー 23
7 2 3 27 11 +16
4.ボスニア・ヘルツェゴビナ 13
4 1 7 16 22 -6
5.モルドバ 12
3 3 6 12 19 -7
6.ハンガリー 12
4 0 8 11 22 -11
7.マルタ 5
1 2 9 10 31 -21

グループD:

1.チェコ 29
9 2 1 27 5 +22
2.ドイツ 27
8 3 1 35 7 +28

3.アイルランド 17
4 5 3 17 14 +3
4.スロバキア 16
5 1 6 33 23 +10
5.ウェールズ 15
4 3 5 18 19 -1
6.キプロス 14
4 2 6 17 24 -7
7.サンマリノ 0
0 0 12 2 57 -55

グループE:

1.クロアチア 29
9 2 1 28 8 +20
2.ロシア 24
7 3 2 18 7 +11

3.イングランド 23
7 2 3 24 7 +17
4.イスラエル 23
7 2 3 20 12 +8
5.マケドニア
14 4 2 6 12 12 ±0
6.エストニア 7
2 1 9 5 21 -16
7.アンドラ 0
0 0 12 2 42 -40

グループF:

1.スペイン 28
9 1 2 23 8 +15
2.スウェーデン 26
8 2 2 23 9 +14

3.北アイルランド 20
6 2 4 17 14 +3
4.デンマーク 20
6 2 4 21 11 +10
5.ラトビア 12
4 0 8 15 17 -2
6.アイスランド 8
2 2 8 10 27 -17
7.リヒテンシュタイン 7
2 1 9 9 32 -23

グループG:

1.ルーマニア 29
9 2 1 26 7 +19
2.オランダ 26
8 2 2 15 5 +10

3.ブルガリア 25
7 4 1 18 7 +11
4.ベラルーシ 13
4 1 7 17 23 -6
5.アルバニア 11
2 5 5 12 18 -6
6.スロベニア 11
3 2 7 9 16 -7
7.ルクセンブルク 3
1 0 11 2 23 -21

…ユーロ2008本戦出場

 ユーロ2008(欧州選手権)予選は21日、各地で行われ、ワールドカップ(W杯)ドイツ大会優勝のイタリアなど出場16チームが出揃った。
 イタリアはグループB首位。W杯準優勝のフランスは同グループ2位で突破した。前回覇者のギリシャはグループCトップで通過。前回準優勝のポルトガルのほか、同4強のオランダ、チェコなどが本大会に進んだ。
 ユーロ2008はオーストリアとスイスの共催で、来年6月7〜29日に開催される。
 出場全16チームは以下の通り。

開催国:
スイス、オーストリア
グループA:
ポーランド、ポルトガル
グループB:
イタリア、フランス
グループC:
ギリシャ、トルコ
グループD:
チェコ、ドイツ
グループE:
クロアチア、ロシア
グループF:
スペイン、スウェーデン
グループG:
ルーマニア、オランダ

【聖地に屈辱の大ブーイング】
 「サッカーの聖地」と呼ばれるウェンブリースタジアムが大ブーイングに包まれた。降りしきる雨の中、イングランドが覇気のない敗戦で本大会出場を逃した。24年ぶりの予選敗退という屈辱に、マクラーレン監督は「深く失望しているとしか言いようがない」と表情をこわばらせた。
 地元ファンの大声援は、前半8分にクラニチャルの先制ゴールで沈黙。不安定だったGKロビンソンに代えて起用されたカーソンが、ロングシュートを膝に当てて後逸。6分後には緩慢な守備からオリッチに背後に抜け出され、0−2とリードされた。
 後半から出場したベッカムとデフォーが一度は流れを変えた。11分にデフォーへの反則で得たPKをランパードが決め、20分にはベッカムからの絶妙の右クロスでクラウチがネットを揺らした。そのまま引き分ければグループE・2位で予選を通過できたが、32分にペトリッチの強烈なシュートで息の根を止められた。
 先月17日にロシアに負けて消えかけた希望の灯は、次戦でロシアがイスラエルに敗れ復活した。天が与えたチャンスを掴めなかった指揮官は「辞任するつもりはない」と話したが、協会は翌朝に緊急理事会を招集。解任が確実視されている。

【ベッカムは抜群の存在感】
 先発から外されたMFベッカムが、後半からの出場で存在感を発揮した。後半6分の正面からのFKは壁に阻まれたが、同20分にゴール前のクラウチへ絶妙の右クロス。胸で落とした長身FWが冷静に右足で蹴り込み、一度は2−2と追い付いた。
 これが代表99試合目。屈辱的な敗戦で本大会出場を逃したが、32歳の元主将は「これを代表最後の試合にするつもりはない。逆境で戦うのがイングランド流だ」と話した。
 なお、翌日の英メディアはベッカムをスタメンから外したマクラーレン監督に批判が集中。同指揮官の解任は時間の問題となっている。

【緊急理事会で解任決定】
 イングランドサッカー協会(FA)が本日22日午前に緊急の理事会を開く。ユーロ2008(欧州選手権)予選敗退を受け、スティーブ・マクラーレン監督の去就問題を話し合う。
 同監督はドイツ・ワールドカップ(W杯)後に退任したエリクソン前監督の後任として、4年契約を結んで就任した。しかし、21日の同予選最終戦でクロアチアに敗れ、1984年大会以来、6大会ぶりの予選敗退を喫した。同監督は試合後、辞任の意思を否定したものの、イングランドが主要国際大会の出場を逃すのも1994年W杯アメリカ大会以来で、解任が確実視されている。

【ヒディンク・ロシアが予選突破】
 知将ヒディンク監督が率いるロシアが、グループE・2位で本大会出場を決めた。
 4日前にイスラエルに敗れて自力での予選突破がなくなったが、イングランドがクロアチアに屈してチャンスが転がり込んだ。格下のアンドラを苦しみながらも1−0で退けると、指揮官の体が胴上げで何度も夜空に舞った。

逆転勝ち
2010年W杯南アフリカ大会南米予選第4戦結果

ブラジル2−1ウルグアイ
≪得点者≫
ブラジル:ルイス・ファビアーノ44、73
ウルグアイ:アブレウ8

エクアドル5−1ペルー
≪得点者≫
エクアドル:アジョビ9、47、カビエデス23、メンデス43、61
ペルー:メンドーサ86

チリ0−3パラグアイ
≪得点者≫
パラグアイ:カバニャス24、バリオス44、57

 2010年ワールドカップ(W杯)南アフリカ大会南米予選は21日、ブラジル・サンパウロなどで第4戦が行われ、ブラジルはウルグアイに2−1で逆転勝ちして2勝2分けで勝ち点を8に伸ばした。ウルグアイは勝ち点4。
 パラグアイがチリに3−0で快勝し、勝ち点10で首位。エクアドルはペルーを5−1で破って初白星を挙げた。
 ブラジルは1点を先行されたが、ルイス・ファビアーノの2得点で逆転した。

ドロー
国際親善試合結果

オーストリア0−0チュニジア
ウズベキスタン0−0エストニア
UAE0−5トーゴ
カタール1−6コートジボワール
ガーナ4−2ベナン
モロッコ3−0セネガル

 国際親善試合は21日、各地で行われ、ユーロ2008(欧州選手権)本大会をスイスと共催するオーストリアはチュニジアと対戦し、0−0で引き分けた。
 過去11試合でわずか1勝と、開催国として不安の残る戦績のオーストリアは、ホームの大声援を背にチュニジア相手にボールを支配したものの、ゴールまでは至らずに引き分けという結果に終わった。

予定通り実施
 日本サッカー協会の田嶋幸三専務理事は21日、オシム監督の入院で実施が不透明だった来年1月の日本代表の強化試合を予定通りに行う方針を示した。誰が指揮を執るかは未定だが、試合日時、対戦相手は近く決まる。
 また、田嶋専務理事は川淵三郎キャプテンが20日に病院でオシム監督の家族と面談したことを明かした。同専務理事は「こういう段階でいろいろ動いているのは誰もが分かること。長男アマル、妻アシマさんも察していると思う。それを川淵キャプテンがある程度伝えたと思う」と、後任監督の人選を進める日本協会の意向は家族に説明済みとの認識を示した。

事情説明
 Jリーグの羽生英之事務局長と日本サッカー協会の田嶋幸三専務理事は21日、文部科学省の田中敏大臣官房審議官を訪ね、J1川崎フロンターレのFW我那覇和樹のドーピング(禁止薬物使用)問題に関して事情を説明した。
 羽生事務局長らは、日本スポーツ仲裁機構に我那覇の処分取り消しを求めた川崎の前チームドクターが処罰の対象外であることから、仲裁に同意しなかったことなどを説明。この件がドーピングに該当するかを国際サッカー連盟(FIFA)に確認した上で、我那覇や川崎が望むなら国際機関のスポーツ仲裁裁判所(CAS)による仲裁を受け入れる構えを示した。

実技講習終了
 J1名古屋グランパスエイトの来季監督就任に向けて交渉中のドラガン・ストイコビッチ氏(42)が、Jリーグ監督資格に相当するライセンス取得に必要な指導者講習のうち、21日までに実技講習を終えた。今後2ヶ月間は理論の講習を受けるという。
 ストイコビッチ氏が10月まで会長を務めたレッドスター(セルビア)の新会長も就任し、同氏は片仮名で「ドラガン・ストイコビッチ(ピクシー)」と背中に名前が入ったクラブのユニホームを贈られた。

五輪出場決定
2008年北京五輪アジア最終予選第6戦(最終戦)結果

グループC:

U-22日本代表0−0U-22サウジアラビア代表

会場:国立霞ヶ丘競技場
観衆:42913人
主審:権鍾哲
天気:晴れ
気温:10.0℃
ピッチ:全面良芝

≪出場メンバー≫
U-22日本代表
GK:
41.西川周作(大分)
DF:
3.青山直晃(清水)
5.伊野波雅彦(FC東京)
4.水本裕貴(千葉)(cap)
MF:
7.水野晃樹(千葉)
2.細貝萌(浦和)
6.青山敏弘(広島)
8.本田圭佑(名古屋)
17.柏木陽介(広島)
FW:
11.岡崎慎司(清水)
20.李忠成(柏)
ベンチ:
GK:
21.山本海人(清水)
DF:
12.内田篤人(鹿島)
28.小林祐三(柏)
MF:
15.上田康太(磐田)
37.梅崎司(大分)
FW:
27.興梠慎三(鹿島)
39.森島康仁(C大阪)

フォーメーション
(3-5-2)

  20  11
8   17   7
   6  2
 4  5  3
   41

U-22サウジアラビア代表
GK:
1.ワリード
DF:
12.ファラタ
18.ジュファイン
4.アルアムリ
14.シュハイル
MF:
7.アルゴワイニム
5.アルガンナム(cap)
(88分11.アルハウサウィ)
6.アルハイブリ
(73分15.アルフライディ
20.アルダウサリ
(60分28.アルムバラク)
FW:
9.アルサハラウィ
16.ユーセフ
ベンチ:
22.シャラヒリ
26.M・アルビシ
41.アルハイバリ
10.アルモサ

フォーメーション
(4-4-2)

  16  9
20       7
   6  5
14  4  18  12
    1

≪各種データ≫
日本:サウジ
ボール支配率:
50%:50%
シュート数:
12:7
直接FK数:
22:17
間接FK数:
0:3
CK数:
3:1
GK数:
2:11
PK数:
0:0
オフサイド:
0:1

 22歳以下によるサッカー男子の北京五輪アジア最終予選は21日、各地で最終戦が行われ、グループCのU-22日本代表は東京・国立競技場でU-22サウジアラビア代表と0−0で引き分けて同グループ1位となり、アトランタ、シドニー、アテネに続く4大会連続8度目の五輪出場を決めた。
 日本は3勝2分け1敗で勝ち点11とし、同9のサウジを上回った。序盤のピンチをしのいだ日本は、その後の好機を生かせなかったものの、しっかり守り抜いた。日本の団体球技ではソフトボール、ホッケー女子、サッカー女子に続く4番目の北京五輪出場決定。
 北京五輪のアジアの出場枠は開催国の中国を除いて3。最終予選は12チームが3グループに分かれ、各グループ1位だけが出場権を獲得する。
 同五輪には16チームが出場。4グループに分かれてグループリーグを行い、各グループ上位2チームが準々決勝に進む。既にイタリア、ブラジル、アルゼンチンなどが出場権を得ている。

U-22日本代表・反町康治監督
「サウジアラビアが前に出てきて思い通りの戦いができなかったが、使命は果たせた。1回地獄を見たのでその分、跳ね上がる力が強かった。何度かあった絶好機を決めて勝てれば良かったが、それが日本の課題。五輪に参加する以上はメダルに届くようにやるのは当然」

日本サッカー協会・川淵三郎キャプテン
「選手が力を合わせて北京五輪出場をもぎ取った。北京ではメダルを取るという気持ちで強化してほしい。オシム監督がこのニュースを聞いたら、回復への勢いになるのではないか」

日本サッカー協会・田嶋幸三専務理事
「反町監督を最後まで信じて良かった。あきらめないでやってくれた。内容はまだまだだが、来年8月に向け、いい準備をして臨んでほしい」

サウジアラビア・バハシュエイン監督代行
「日本におめでとうと言いたい。我々も頑張ったが、成功できなかったのは非常に残念。日本の方が粘り強くプレーしていた」

【キャプテンが反町監督に謝罪】
 サッカーの若き日本代表が北京五輪出場を決めた。反町康治監督(43)は試合終了後、喜びに沸くスタンドの前で、横一列に並んだ教え子の選手達を後ろに従えるようにマイクの前に立った。「苦しい予選でした。でも北京に行けます!」と叫ぶようにあいさつ。批判にさらされながらもノルマを果たしたプロ指導者のプライドがにじんだ。
 日本サッカー協会の川淵三郎キャプテンに、J2のアルビレックス新潟を監督就任3年目でJ1に昇格させた手腕を買われて監督に就任した。「理論と情熱を高く保つ」が信条の若き指揮官は、2次予選を6戦全勝で突破した。
 ところが、その川淵キャプテンから戦いぶりに注文がついた。「このままでは絶対に予選突破なんてできない」。最終予選で首位を走っていても、解任の可能性まで取りざたされた。
 それだけに、あいさつの最後はうれし涙をこらえるかのように目をぎゅっとつむり「もっと訓練して、頑張りたいと思います。ありがとうございました」と言い終えた。苦楽を共にした選手達に取り囲まれ、一斉にペットボトルの水をかけられた。若い選手と一つになって、達成感に浸った。
 ロッカールームに戻ると川淵キャプテンが入ってきた。「ピチピチ感がないと言ってけなし続けてごめん」と率直に詫びた。その瞬間、選手達は大歓声を上げ、勝ち誇ったようにはしゃいだ。

【オシムさんにいい報告できる】
 腕にキャプテンマークを巻き、顔にはフェースガードを装着して日本の守備の要として踏ん張った。21日、サッカー男子の北京五輪出場権を獲得した若き日本の水本裕貴(22)は「結果を出せて良かった。オシムさんにいい報告ができる」と目標達成を喜んだ。五輪切符を手にした瞬間、思わず両手を合わせて天を仰いだ。
 不動のDFは最終予選から主将として奮闘。順調に勝ち点を重ねたが、試練の時は10月以降に待っていた。カタール戦で手痛い逆転負けを喫し、さらに所属するJ1の千葉で指導を受けた日本代表のオシム監督が病に倒れる。動揺もあったベトナム戦は前半早々に接触プレーで鼻を骨折した。
 早くからオシム監督に才能を見いだされた1人だ。18歳でJリーグにデビュー。プレーの質が悪く前半10分だけで交代させられたこともあるが、オシム監督は意外にも次の試合でも水本選手を起用した。徐々に信頼を獲得。昨年はフル代表に招集され、試合にも出場した。
 「オシム監督に比べれば、鼻を折ったことくらい何でもない」。自分の能力を最大限に引き出してくれた恩師へ捧げる吉報となった。

【U-22日本代表、サポート力に活路】
 両チームの激しい攻防の末、0─0で終了。U-22日本代表が念願の北京行きを決めた。
 引き分けでも五輪出場が決まる日本。前半はサウジの個人技を活かした攻撃にゴールを脅かされる場面もあったが、ペナルティエリア付近でのファウルもなく乗り切った。
 後半はマン・オブ・ザ・マッチを獲得したMFの柏木陽介を中心に攻撃に転じる展開。「サイドで起点を作り、サイドチェンジしてその後の攻撃を速くする」(反町康治監督)作戦が効果的に決まり、何度も決定的なシーンがみられた。結局ネットを揺らすことは出来ず「決定力不足」という課題が改めて示された試合にもなったが、「身体能力で上」(同)というサウジを相手に五輪出場という最低かつ最大の目的は達成した。
 「身体能力はサウジが上」─反町康治監督はこう言い続けてきた。相手への牽制というよりは正当な評価をしていたことが試合の前半で明らかになった。サウジの選手がワンタッチしただけで置いていかれる日本選手。「持って生まれたものが違う」(反町監督)中で日本チームが目指したのは互いのサポート力だった。サウジ選手がボールを持つと日本選手が2人、3人と集まりボールを奪いにかかる。これを全ての局面でこなすには驚異的な運動量が必要になってくるが、選手達は最後まで足を止めることはなかった。
 誰もが「日本独自のサッカーを目指す」と口にするが、目指す先が明確に見えているわけではない。だが各人が周りを互いにサポートするサッカーは1つの道だろう。1人1人での勝負では負ける。ならば2対1で、それでもだめならば3対1で勝つ。ボールが振られれば素早く移動し、数的優位を多くの局面で作っていくという「集団的なサッカー」だ。
 90分間、それを続けるには並大抵でない集中力と体力が必要になる。終了間際にゴールを決められカタールに負けた「ドーハの悲劇」はその難しさを教えた。21日の引き分けは、その教訓を活かしたものでもあった。最後の10分間、勝つしか五輪切符を獲得出来ないサウジの必死の攻撃をしのぎ切れたのは、あの負けを次に活かすことができたからといえる。
 「この年代の選手は1ヶ月でグーンと伸びる」(反町監督)。22歳以下という若さはもろさと同時に大きな成長力も秘める。「自分達のクラブチームで90分間戦えるようになることが必要」(同)。五輪代表には所属するクラブチームでまだ十分な出場時間が与えられていない選手もいる。
 より大きな舞台で戦うためには、まず自分の足元から固めていかなくてはならない。北京五輪まであと261日。若者達が成長するには短い時間ではない。

【全カテゴリーで世界へ】
 U-22(22歳以下)日本代表が北京五輪への出場を決めた。日本サッカー界は男女を通じ、年齢別を含めた世界の舞台に立つことになる。日本サッカー協会の川淵キャプテンは「(ドイツ)ワールドカップ(W杯)以来全ての世界大会に行っているというのは日本が世界で初めて」と話した。
 男子代表はフル代表が2006年ワールドカップ(W杯)ドイツ大会に出場。今年開催されたU-20(20歳以下)、U-17(17歳以下)の両W杯にも出場を果たした。
 女子は今年のW杯中国大会に出場し、すでに来年の北京行きも決まっている。また来年12月に開幕するU-20W杯、来年初開催されるU-17W杯の切符も既に手にしている。
 フットサルのW杯は前回の2004年大会に出場、ビーチサッカーは今年のW杯ブラジル大会に出場した。ちなみにクラブワールドカップ(W杯)でも今年、日本勢として初めてJ1の浦和が登場する。近年の日本サッカー界の成果が、明確な形で示されているといえそうだ。

【反町監督が本大会も指揮】
 日本サッカー協会の小野剛技術委員長は21日、北京五輪アジア最終予選を突破したU-22(22歳以下)日本代表の反町康治監督が、来年の本大会でも指揮を執ることを明らかにした。「予選からステップアップするのが本筋。それをサポートする」と話した。12月末に切れる契約を今後更新する。
 田嶋幸三専務理事は反町監督について「おめでとうと言いたい。(北京五輪に向け)もっともっといいチームをつくってほしい、とメッセージを伝えた」と述べた。

【初めて選手交代なし】
 この大一番で反町監督は最後まで選手交代のカードを切らなかった。これは2次予選から通じて初めて。終了間際、森島康がピッチ脇で交代出場の準備をしたが、出番が回ってくる前に終了した。
 指揮官は「最初に送り出した選手が、足を止めずにプレーしていた。このテンションの高い試合で、後ろの方の選手を代えても難しいと思った」と説明した。

【西アジア勢40年ぶり不出場】
 アジアからの出場は開催国・中国のほか日本、韓国、オーストラリアに決まった。西アジアのチームの出場がないのはこの時、銅メダルを獲得した日本とタイが出た1968年メキシコ五輪以来で10大会、40年ぶりだ。
 1980、1984年はアジアの3枠をイラクやサウジアラビアなど中東勢が独占。一大勢力も、強豪オーストラリアのアジア転籍などで苦しい戦いを強いられている。

【4月に組み合わせ決定】
 来年の北京五輪のサッカー男子には各大陸予選を突破した15チームと開催国の中国が出場する。試合は8月7日から23日まで北京、上海など5都市で開催される。
 4チームずつ4グループに分かれてグループリーグを行い、上位2チームが準々決勝に進む。グループリーグは勝ち点制で、並んだ場合は全3試合の得失点差、総得点の順で争われる。それでも並んだ場合は当該チーム同士の成績によって順位を決める。準々決勝からは延長、PK戦もある。
 出場資格は原則として1985年1月以降に生まれた23歳以下の選手だが、本大会では3人までオーバーエージ枠(24歳以上)が認められる。
 グループリーグの組み合わせ抽選は、女子とともに来年4月20日に北京で行われる。

【超サカFLASH】

来季年俸保証
 日本サッカー協会が脳梗塞で入院しているイビチャ・オシム監督が勇退した場合でも来季の年俸(推定1億円)を保証することが明らかになった。医療費も日本協会が負担する。

出場停止
 Jリーグは21日、J1第33節(24日)、J2第51節(25日)の出場停止選手を発表した。

J1第33節出場停止選手

石神直哉(鹿島)
ダニーロ(鹿島)
西村卓朗(大宮)
アルセウ(柏)
茂庭照幸(FC東京)
今野泰幸(FC東京)
栗原勇蔵(横浜M)
山口素弘(横浜FC)
林健太郎(甲府)
田中誠(磐田)
戸田和幸(広島)

J2第51節出場停止選手

千葉直樹(仙台)
萬代宏樹(仙台)
石川竜也(山形)
秋葉勝(山形)
ビジュ(水戸)
高田保則(草津) 
松下裕樹(草津) 
フッキ(東京V)
江添建次郎(C大阪)
ジェルマーノ(C大阪)
丹羽大輝(徳島)
挽地祐哉(徳島)
アンドレ(徳島)
ダ・シルバ(徳島)
布部陽功(福岡)

出場微妙
 J1浦和MF長谷部誠が21日の練習中に右足首を捻挫した。24日に行われる鹿島戦の出場は微妙。

完売
 24日に万博で行われるJ1のG大阪vs神戸戦の前売りチケットが完売したことが明らかになった。

スタメン復帰
 右太もも裏筋膜炎で離脱していたJ1のG大阪MF安田理大が練習に合流し、24日に行われる神戸戦でスタメン出場する見込みとなった。

出場微妙
 J1のG大阪FWマグノ・アウベスが21日、体調不良のため練習を休んだ。24日に行われる神戸戦の出場は微妙。

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