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2009.03.07.SAT
J1開幕戦、J王者の鹿島とアジア王者のG大阪が揃って完勝発進!!本日の超最新情報

INDEX

完勝発進
J1第1節(開幕戦)第1日
FC東京1−4新潟
横浜M2−4広島
名古屋3−2大分
千葉0−3G大阪
鹿島2−0浦和
川崎1−1
磐田2−6山形
3連覇を目指す鹿島、アジア王者のG大阪はともに完勝発進!名古屋、広島はともに逆転勝利!J1初昇格の山形は6ゴール爆勝!浦和MF原口元気はJ1開幕戦では史上2位の年少となる17歳9カ月26日で先発出場!
J2第1節(開幕戦)第1日
福岡0−0富山
徳島0−0東京V
今季からJ新加入の富山はPKなどの好機を生かせずドロー発進!

先制ゴール
オランダ2部リーグ第29節
フェーンダム1−2VVV
本田圭佑は2戦連続主将としてフル出場し、先制ゴールをGET!

出番なし
ポルトガルスーペルリーガ第21節
リオ・アベ1−1マリティモ
相馬崇人はベンチ入りするも2試合連続出番なし!

暫定6位浮上
ドイツブンデスリーガ第23節
シャルケ1−0ケルン
シャルケはジョーンズの決勝弾で暫定6位浮上!

残留
LAギャラクシーから期限付き移籍しているイングランド代表MFベッカム(33)が今季終了までミラン残留!ベッカムは移籍金約3億円を自腹で捻出!

目標60分
Jリーグが前後半90分にロスタイムを加えた1試合の中でのプレー時間の目標は60分!

本日の超サカFLASH
28日に行われるW杯アジア最終予選のバーレーン代表戦に向けた日本代表が19日に発表ほか


本文
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完勝発進
J1第1節(開幕戦)第1日結果

FC東京1−4新潟
(味スタ・27568人)
≪得点者≫
FC東京:近藤51
新潟:ジウトン44、ペドロ・ ジュニオール53、72、大島68

横浜M2−4広島
(日産ス・23601人)
≪得点者≫
横浜M:渡辺3、栗原69
広島:槙野19、佐藤寿24、柏木38、ストヤノフ52

名古屋3−2大分
(豊田ス・25395人)
≪得点者≫
名古屋:ダヴィ54、82、玉田75
大分:金崎10、ウェズレイ84

千葉0−3G大阪
(フクアリ・17916人)
≪得点者≫
G大阪:レアンドロ39、明神46、チョ・ジェジン67

鹿島2−0浦和
(カシマ・37878人)
≪得点者≫
鹿島:野沢22、マルキーニョス51

川崎1−1
(等々力・17841人)
≪得点者≫
川崎:鄭大世77
柏:菅沼50

磐田2−6山形
(ヤマハ・12141人)
≪得点者≫
磐田:ジウシーニョ17=PK、63
山形:キム・ビョンスク35、古橋38、長谷川75、89、北村80、レオナルド89

J1第1節(開幕戦)最終日日程

8日()
13:00〜
大宮vs清水
(NACK)
14:00〜
京都vs神戸
(西京極)

 17年目を迎えたサッカーのJリーグは本日7日、1部(J1)と2部(J2)が各地で一斉に開幕し、ともに12月5日の最終節まで長期間の戦いがスタートした。
 J1第1節第1日はカシマスタジアムなどで7試合が行われ、史上初の3連覇を狙う鹿島アントラーズは浦和レッズに2−0で快勝した。いずれも速攻から前半22分に野沢、後半6分にマルキーニョスが得点。フィンケ新監督が就任した浦和を無得点に抑えた。
 2シーズンぶりにJ1復帰を果たしたサンフレッチェ広島は、アウェーの日産スタジアムで横浜F・マリノスと対戦し、FW佐藤寿人らがゴールを決めて4−2で逆転勝ちした。味の素スタジアムでは下馬評の低かったアルビレックス新潟がFC東京に4−1で大勝した。
 昨季アジア王者のガンバ大阪はジェフ千葉に3−0で完勝。昨季2位の川崎フロンターレは1−1で柏レイソルと引き分け、名古屋グランパスは新戦力、ダヴィの2得点で大分トリニータに3−2で競り勝った。
 J1初昇格のモンテディオ山形は長谷川の2ゴールなどでジュビロ磐田に6−2で大勝し、好発進を飾った。
 なお、浦和のMF原口元気が鹿島戦で、J1開幕戦では史上2位の年少となる17歳9カ月26日での先発出場を果たした。最年少は1997年の稲本潤一(当時G大阪)の17歳6カ月25日。

J2第1節(開幕戦)第1日結果

福岡0−0富山
(レベスタ・9102人)

徳島0−0東京V
(鳴門大塚・9334人)

J2第1節(開幕戦)最終日日程

8日()
13:00〜
栃木vs岐阜
(栃木グ)
13:00〜
熊本vs草津
(熊本)
13:05〜
岡山vs甲府
(岡山)
13:30〜
愛媛vs水戸
(ニンスタ)
14:00〜
札幌vs仙台
(札幌ド)
16:00〜
湘南vs横浜FC
(平塚)
16:00〜
C大阪vs鳥栖
(長居)

 J2第1節第1日は本日7日、レベルファイブスタジアムなどで2試合が行われ、今季から新加入したカターレ富山はアビスパ福岡と0−0で引き分けた。富山はシュート数で上回ったが、前半のPKなどの好機を生かせなかった。1年でのJ1復帰を目指す東京ヴェルディは0−0で徳島ヴォルティスと引き分けた。

J1徹底詳細

【新潟、大島がバースデーゴール】
FC東京1−4新潟
(味スタ・27568人)
≪得点者≫
FC東京:近藤51
新潟:ジウトン44、ペドロ・ ジュニオール53、72、大島68
≪出場メンバー≫
FC東京
GK:
20.権田修一
DF:
5.長友佑都
15.平松大志
2.茂庭照幸
25.徳永悠平
MF:
6.今野泰幸=77分
17.金沢浄
(62分40.鈴木達也)
10.梶山陽平=69分
22.羽生直剛
(64分4.ブルーノ・クアドロス)
FW:
24.赤嶺真吾
32.近藤祐介
(64分9.カボレ)
新潟
GK:
1.北野貴之
DF:
17.内田潤
5.千代反田充
6.永田充
29.ジウトン
MF:
15.本間勲=78分
10.マルシオ・リシャルデス
(89分24.酒井高徳)
7.松下年宏
(87分3.千葉和彦)
FW:
11.矢野貴章
16.大島秀夫
(81分20.チョ・ヨンチョル)
9.ペドロ・ジュニオール

 新潟は3トップの真ん中に入った新戦力、大島がきっちり仕事をした。2−1とリードした後の後半23分、相手パスをカットして左足でゴールを狙った。29歳の誕生日に貴重な3点目。「次の1点が大事と思っていた。最高」と笑った。
 横浜Mから獲得した大島が結果を出し、同じく新加入のペドロジュニオールは2得点。鈴木監督は、課題の得点力不足をぬぐい去るような勝利に「2人がうまくフィットしている」と、J1昇格6季目で開幕戦初勝利も相まって大満足の様子だった。

★FC東京、監督は失点嘆く
 リーグ優勝を目標に掲げるFC東京は、いきなり開幕戦でつまずいた。城福監督は1−2からの2失点を嘆き「あそこで踏ん張れないのなら、優勝という単語を使うのは、はばかられる」と意気消沈気味だった。
 フル出場でリーグ戦デビューを終えた20歳のGK権田は「収穫なし」と悔しがる一方で、失点の場面を冷静に振り返り「セットプレーは怖い。ワンプレーの重みが分かった」と、自らに言い聞かせるように話した。

【広島がJ2王者の実力証明】
横浜M2−4広島
(日産ス・23601人)
≪得点者≫
横浜M:渡辺3、栗原69
広島:槙野19、佐藤寿24、柏木38、ストヤノフ52
≪出場メンバー≫
横浜M
GK:
1.榎本哲也
DF:
7.栗原勇蔵
3.松田直樹
22.中澤佑二
MF:
18.清水範久
29.長谷川アーリア ジャスール
(46分11.坂田大輔)
30.小椋祥平
(46分10.山瀬功治)
5.田中裕介=89分
FW:
14.狩野健太
9.渡邉千真
17.兵藤慎剛
(68分15.金根煥)
広島
GK:
31.佐藤昭大
DF:
24.森脇良太
2.ストヤノフ
5.槙野智章
MF:
14.ミキッチ=35分
(87分33.楽山孝志)
8.森崎和幸
6.青山敏弘=80分
(84分35.中島浩司)
17.服部公太
25.高柳一誠
(70分19.盛田剛平)
10.柏木陽介
FW:
11.佐藤寿人

 昨季のJ2王者の実力は本物だった。広島が持ち味のパス主体の攻撃で4得点。ペトロビッチ監督は「試合をコントロールできた。J1の舞台でやれることを見せられた」と胸を張った。
 試合開始直後の失点で、広島の選手は目が覚めた。前半19分に槙野の得点で追い付くと、その5分後にはパスで崩す広島らしさを象徴する勝ち越しゴールが生まれた。ボランチの青山のパスに反応した左サイドの服部が折り返すと、中央に駆け込んだ青山がおとりになってスルーし、フリーの佐藤寿が決めた。
 日本代表DF中澤らを擁する横浜Mの守備陣を崩した昨季のJ2得点王、佐藤寿は「僕の得点も、みんなで取れたもの。似たような(3バックの)システムで、自分達の方が成熟したプレーを出せた」。その後もJ1復帰のために残留した柏木、ストヤノフが加点し、組織力で圧倒した。
 2月前半のトルコキャンプでは欧州の各クラブと連戦。“パスサッカー”が通用したことでさらに自信を深めた。主力の森崎浩、高荻をケガで欠いての貴重な開幕戦勝利に「最高ですね。本来いるべき場所に戻ってきた」と佐藤寿は言った。2季ぶりにJ1復帰した名門チームが台風の目になりそうだ。

★横浜Mのルーキー渡辺、今季J第1号弾
 横浜Mは先発出場を果たした大卒ルーキーのFW渡辺千真(22)が前半3分に先制ゴールを決め、今季のJリーグ第1号弾。日本人ルーキー5人目となる開幕弾の快挙を成し遂げた。
 ルーキーながら開幕戦に先発出場した横浜MのFW渡辺が、いきなり先制点を挙げた。前半3分、狩野が頭で落としたボールを足元で受けるとゴール左隅に狙い澄ましたように流し込んだ。
 日本人ルーキーの開幕戦での得点は、元日本代表FW城(当時市原)らに続き5人目。早大時代に関東大学リーグ得点王に2度輝いた大型新人は「いろいろな期待、プレッシャーがある中、1点入れられて良かった」とホッとした表情だったが、その後は見せ場なくチームも逆転負け。「ボールのもらい方がうまくなかった」と反省も口にした。

【名古屋、3発逆転で白星発進】
名古屋3−2大分
(豊田ス・25395人)
≪得点者≫
名古屋:ダヴィ54、82、玉田75
大分:金崎10、ウェズレイ84
名古屋
GK:
1.楢崎正剛
DF:
32.田中隼磨
3.バヤリッツァ
5.増川隆洋=89分
2.竹内彬=78分
(87分4.吉田麻也)
MF:
10.小川佳純
7.中村直志
14.吉村圭司=34分
8.マギヌン
(76分13.山口慶)
FW:
11.玉田圭司
9.ダヴィ
(84分19.杉本恵太)
大分
GK:
1.西川周作
DF:
22.上本大海
6.森重真人
25.小林宏之
(86分9.森島康仁)
MF:
3.ホベルト
33.藤田義明
20.高橋大輔=78分一発退場
8.金崎夢生=89分
11.鈴木慎吾
FW:
10.ウェズレイ
13.高松大樹
(83分14.家長昭博)

 名古屋が悲願のリーグ制覇に向けて白星発進した。昨年から持ち味としているサイド攻撃に、札幌から移籍したダヴィの個人技が加わって3得点。破壊力を増した攻撃を、ストイコビッチ監督は「3点取れて自信につながった」と評価した。
 開幕戦に気負ったか、前半は動きが硬くミスが目立った。指揮官はハーフタイムに「ウオームアップは終わった。しっかり勝つことを信じろ」と選手を鼓舞。1点を追う後半は目を覚ましたように動きが良くなった。
 まずは9分にダヴィが期待に応える。左サイドで竹内からの浮き球のパスに反応、激しく競り合う相手を引きずるようにして同点ゴールを決めた。
 30分には流れるようなサイド攻撃が出た。右のマギヌンから、ゴール前のスペースに走り込んできた中村を経由して、最後は玉田が左足で合わせて勝ち越し。37分には玉田のパスを受けたダヴィが、再びフィジカルの強さを生かして得点した。
 いきなり機能した新2トップ。玉田は「これで乗っていければいい」と気持ち良さそうに話し、大活躍したダヴィは「本当にまだ始まったばかり。得点王に向けて頑張りたい」と控えめに決意を語った。

【楢崎が復帰も2失点に不満】
 故障で欠場が続いていた楢崎が、昨年10月25日の磐田戦以来のリーグ戦出場を果たした。「普通にやりました。特別に何も感情はなかった」と淡々としていたが、ピンチを再三の好セーブで救った。
 復帰の喜びよりも、2失点に不満が残るようで「本当はもっと失点を減らしたかった」と自分に厳しかった。

★大分、チャンス逃して逆転負け
 大分は先制したが、その後の決定機を逃して逆転負け。先制点を挙げた金崎は「チャンスがすごくあったので決めていれば。悔しいです」と表情は冴えなかった。
 後半33分に高橋がレッドカードで一発退場となったこともあり、昨季はリーグ最少失点を誇った堅守も崩れて3失点。終盤に1点差に詰め寄る粘りも届かなかった。
 それでもシャムスカ監督は「今年は攻撃的なサッカーをする」と気にするそぶりはなく、「1対1で負けたところがあった。次の試合でそうならないように練習しないといけない」と今後への課題を冷静に指摘した。

★ウェズレイ、7年連続開幕戦ゴール
 大分のウェズレイが7年連続の開幕戦ゴールを挙げた。後半39分、右からのFKにヘディングで合わせた。相性の良い開幕戦について「個人的には良い試合ができる」と満足げに語った。
 名古屋に主導権を握られ、2点差の劣勢の中で意地を見せた。ストライカーは「自分の役割を果たすことが大事。点を入れることが仕事」と語った。

【G大阪、超攻撃サッカーで完勝】
千葉0−3G大阪
(フクアリ・17916人)
≪得点者≫
G大阪:レアンドロ39、明神46、チョ・ジェジン67
千葉
GK:
17.櫛野亮
DF:
2.坂本將貴=77分
14.池田昇平
4.ボスナー
31.青木良太=32分
MF:
16.谷澤達也
10.工藤浩平
(63分22.米倉恒貴)
6.下村東美
9.深井正樹
(79分13.和田拓三)
5.アレックス
FW:
18.巻誠一郎
G大阪
GK:
22.藤ヶ谷陽介
DF:
21.加地亮
(25分18.チョ・ジェジン)
6.パク・ドンヒョク
5.山口智
13.安田理大
MF:
17.明神智和
27.橋本英郎
8.寺田紳一
(77分30.山崎雅人)
7.遠藤保仁
FW:
9.ルーカス
23.レアンドロ
(79分11.播戸竜二)

 G大阪のエンジンに火を着けたのは、戦列復帰したばかりのDF加地の負傷退場だった。前半25分、代わってFWのチョ・ジェジンを投入。西野監督は説明する。「とにかくアグレッシブに戦うと選手に伝えていた。カードは強気に切ると」。
 MF橋本を右サイドバックに下げた布陣で、攻勢に出る。39分、チョ・ジェジンをポスト役に流れるようにパスをつなぎ、ルーカの左クロスをレアンドロが右足で合わせて先制。後半は開始早々に右CKから加点し、22分には遠藤の蹴ったFKをチョ・ジェジンがヘディングで決めて3点目を奪った。
 チョ・ジェジンとレアンドロは大型補強の目玉。ともにキャンプでケガをして全体練習に合流したのは今月3日からだ。「練習通り。ガンバのサッカーを見せられた」とレアンドロ。チョ・ジェジンは「急だったけど、日本に戻って開幕戦で決められたのはうれしい」と大喜びした。
 大量リードにも守りに入らず、終盤は播戸と山崎を入れてFWを4人にし、ひたすら攻め続けた。加地のケガが長引けば今後に不安も残すが、まずは開幕戦でのアクシデントを超攻撃スタイルで乗り越えた。

【G大阪・加地が左膝負傷】
 右脚故障から復帰したばかりのG大阪の加地が左膝を痛め、前半25分に負傷退場した。
 西野監督は「前十字靱帯でないことを祈る、とドクターが言っていた。早い段階では戻れない」と戦列復帰まで時間がかかる見通しを明かした。
 右サイドバックは層が最も薄いポジション。加地が不在の2月28日の富士ゼロックススーパーカップは3バックで臨み、鹿島に0−3で完敗している。

★千葉、わずかシュート5本
 千葉はシュート数が5本に終わった。特に後半は1本だけ。最後まで攻められっぱなしで、3失点した。ミラー監督は「クロスに対する守備が悪かった。セットプレーの場面はポジショニングが間違っていた」と暗い表情で話した。
 エースFWの巻は前半の決定機で決め切れなかった。それでも「僕らとしては34分の1。まだ33試合あるし、早く切り替えたい」と巻き返しを誓った。

【鹿島、3連覇へ白星発進】
鹿島2−0浦和
(カシマ・37878人)
≪得点者≫
鹿島:野沢22、マルキーニョス51
鹿島
GK:
21.曽ヶ端準
DF:
2.内田篤人=54分
3.岩政大樹
19.伊野波雅彦
7.新井場徹
MF:
15.青木剛
10.本山雅志
11.ダニーロ=71分
(86分40.小笠原満男)
8.野沢拓也
(83分14.増田誓志)
FW:
13.興梠慎三=33分
(80分9.田代有三)
18.マルキーニョス
浦和
GK:
23.都築龍太
DF:
3.細貝萌
2.坪井慶介
4.田中マルクス闘莉王
14.平川忠亮
(57分6.山田暢久=73分)
MF:
13.鈴木啓太
22.阿部勇樹=37分
24.原口元気
(57分17.エジミウソン)
10.ポンテ
FW:
11.田中達也=14分
19.高原直泰
(75分15.エスクデロ・セルヒオ)

 「鹿島は成熟しているチーム。今日、よくわかった」。浦和のフィンケ監督は兜(かぶと)を脱いだ。相手に攻めるだけ攻めさせ、電光石火のカウンター2発。前人未到の3連覇へ、好スタートを切った。
 パスサッカーへの移行に取り組む浦和は序盤から細かくパスを回してきた。パス回しに関しては鹿島も譲れない部分のはずだが、全く慌てない。「相手の狙いを見極めるため、多少やらしておいた」と岩政。相手の守備ラインが高いと見るや、ロングボール攻勢に転じた。
 得点はいずれもGKから一気のカウンター。「ウチってそういうチームでしたっけ?」と興梠はおどけたが、相手の出方に応じ柔軟に戦い方を変えられる懐の深さが、鹿島にはある。
 1週間前の富士ゼロックス杯に続き、アジア王者を連破。オリベイラ監督は水曜日から始まるアジアの戦いへ「自信もって戦っていける」とうなずいた。この日、5ヶ月ぶりの復帰を果たした小笠原の言葉が頼もしい。「ある試合(大会)は全部勝つ」。あながち夢物語でもなさそうな充実ぶりだ。

【鹿島・小笠原が大ケガから復帰】
 左膝を大ケガしていた鹿島の大黒柱、MF小笠原が昨年9月以来のピッチに立った。後半終了間際の途中出場だったが、キャプテンマークも巻き、FKも蹴った。
 「まずは第一歩を踏み出せた」と開幕に間に合い、ホッとした表情。プレー内容は不満のようだったが「チームはいい出だしとなったし、全タイトルを取る」と誓った。

★浦和、指揮官も「結果は妥当」
 完敗だった。今季就任し、パスサッカーを目指す浦和のフィンケ新監督は「90分を通して、いいパフォーマンスを見せられたわけでは決してない。結果は妥当だ」と白旗を揚げた。
 ピッチで同じ過ちを繰り返した。前半にカウンター攻撃から先制点を許す。ハーフタイムには、控室でフィンケ監督が入念に対策を指示したという。しかし、後半6分に再び逆襲を浴びて失点。フリーで攻め上がる相手に、浦和の選手は対応できなかった。指揮官は「強い怒りを感じる」と頬を紅潮させた。
 チームは昨季までの3バックから4バックに変更。目指しているパスをつなぐスタイルは、おぼろげながらうかがえた。「強いレッズをつくるため、課題をやっていかないと」と前を向く闘莉王。昨季7位に沈んだクラブの再起は、長い道のりとなりそうだ。

【川崎、終盤の猛攻実らずドロー】
川崎1−1
(等々力・17841人)
≪得点者≫
川崎:鄭大世77
柏:菅沼50
川崎
GK:
1.川島永嗣
DF:
8.山岸智
(83分19.森勇介)
4.井川祐輔
13.寺田周平
2.伊藤宏樹
MF:
14.中村憲剛
29.谷口博之
11.ヴィトール・ジュニオール=63分
(66分18.横山知伸)
FW:
34.レナチーニョ
(89分7.黒津勝)
9.鄭大世=27分
10.ジュニーニョ

GK:
33.菅野孝憲=16分
DF:
25.村上佑介
5.古賀正紘
13.小林祐三
4.石川直樹
MF:
34.杉山浩太
28.栗澤僚一
(69分18.山根巌)
FW:
11.ポポ
(89分14.太田圭輔)
20.李忠成
(82分27.大津祐樹)
15.菅沼実
10.フランサ

 川崎は後半立ち上がりに失点した後、ようやく自慢の攻撃陣にエンジンがかかった。鄭大世が32分に同点ゴールを奪うと、さらに伊藤や寺田のヘディングシュートなど、惜しい場面の連続。しかし勝ち越しはならなかった。
 体調を崩して昨年4月に辞任して以来の指揮を執った関塚監督は「もう1点入っていれば…」と、ホームでの復帰戦を白星で飾れず悔しそう。中村も結果には不満そうだったが「相手が守りを固めてもチャンスをつくれたのは良かった」と努めて前向きに話した。

★柏、守備粘闘も逃げ切り失敗
 柏は粘り強い守備を見せたが、逃げ切りに失敗した。序盤に鼻を強打したDF小林は鼻血が止まらず、何度もピッチの外で治療を繰り返しながら奮闘。骨折の疑いもあり、試合後は広報を通じて「悔しい。守り切れずに申し訳ない」とコメントした。
 初采配の高橋監督は「チームとしての守備はできていたが、攻撃面が物足りない」と話し、先制点を決めた菅沼は「球を奪った後のプレーの精度を上げないと」と課題を挙げた。

【山形、大量6点で「歴史的勝利」】
磐田2−6山形
(ヤマハ・12141人)
≪得点者≫
磐田:ジウシーニョ17=PK、63
山形:キム・ビョンスク35、古橋38、長谷川75、89、北村80、レオナルド89
磐田
GK:
1.川口能活
DF:
15.加賀健一=83分
6.那須大亮
3.茶野隆行
5.駒野友一=56分
MF:
7.太田吉彰
17.犬塚友輔
(55分24.松浦拓弥)
23.山本康裕
11.西紀寛
(80分13.萬代宏樹)
FW:
8.ジウシーニョ
(80分14.村井慎二)
18.前田遼一
山形
GK:
1.清水健太
DF:
14.宮本卓也
3.レオナルド=17分
23.石井秀典
13.石川竜也
MF:
16.キム・ビョンスク
(55分11.北村知隆)
19.秋葉勝
17.佐藤健太郎
7.宮沢克行
(72分6.宮崎光平)
FW:
9.古橋達弥
(87分10.財前宣之)
15.長谷川悠

 山形が初陣を大量6得点の大勝で飾った。選手達が「歴史的勝利」と記されたボードを手にした人などで埋まった観客席に駆け寄ると、9時間近くかけて山形から応援に来た1000人以上のサポーターは歓喜に包まれ、優勝したような大騒ぎとなった。
 初昇格の山形は、この日ベンチ入り18人のうち、J1出場経験のない選手が9人もいた。アウェーでの開幕戦、相手は優勝経験のある磐田。前半17分にPKから先制点を許す展開で大量失点も危惧されたが、GK清水は「あれで本来の挑戦者の姿に戻れた」と動じる気配はなかった。
 守りを固めて自分達のペースを掴み、前半36分に金秉析が頭で合わせて同点。その2分後には古橋のヘディングシュートで勝ち越した。後半18分には同点に追い付かれたが、磐田の運動量が落ちた終盤には4連続ゴールの猛攻を仕掛けた。
 2得点の長谷川は「最初は慌ててしまったが、徐々に慣れてうまくできた」と安堵の表情を浮かべ、豊富な運動量が光った佐藤は「信じられない。衝撃の点差だ」。
 チームは温暖な地を求めて約40日間も九州で合宿し、開幕前日に直接磐田入りしていた。ホットなニュースを土産に、やっと山形に戻る。

★柳下監督、予想外の惨敗
 予想外の惨敗に、磐田の柳下監督は「こんな結果になって悔しい」と厳しい表情だった。守備の課題を克服しようと今季は3バックから4バックに変更したが、前後半とも30分以降に運動量が落ちて失点を重ねた。
 ベテランGK川口も顔面蒼白で「気持ちを切り替えるしかない」と同じ言葉を何度も繰り返していた。


先制ゴール
オランダ2部リーグ第29節結果

フェーンダム1−2VVV
≪得点者≫
フェーンダム:リップ89
VVV:本田10、ダッダ33

 オランダ2部リーグ(ジュピラーリーグ)は6日、第29節が行われ、MF本田圭佑が所属するVVVフェンロは、アウェーでフェーンダムと対戦し、2−1で勝った。本田は前節に続きキャプテンマークをつけてフル出場し、前半10分に今季13ゴール目となる先制ゴールを決めるなど勝利に貢献した。
 VVVは勝ち点を61に伸ばして首位キープ、2位RKC(同54)、3位カンブール(同51)と続いている。


出番なし
ポルトガルスーペルリーガ第21節結果

リオ・アベ1−1マリティモ

 ポルトガルスーペルリーガは6日、第21節の1試合が行われ、マリティモに所属するMF相馬崇人は、アウェーでリオ・アベと対戦し、1−1で引き分けた。相馬はベンチ入りしたが、出場機会はなかった。
 相馬は2試合連続で出番なし。
 首位ポルトは本日7日に4位のレイソエスと、2位ベンフィカは明日8日に10位のナバルと対戦する。


暫定6位浮上
ドイツブンデスリーガ第23節結果

シャルケ1−0ケルン
≪得点者≫
シャルケ:ジョーンズ28

 ドイツブンデスリーガは6日、第23節の1試合が行われ、8位シャルケが10位の1FCケルンに1−0で勝利した。
 ホームにケルンを迎えたシャルケは前半28分、ジョーンズがネットを揺らして先制に成功。その後は追加点を奪うことはできなかったものの、そのまま1−0で勝ち点3を獲得した。
 この結果、シャルケが暫定で6位に浮上している。


残留
 複数の英メディアが6日、サッカーの米メジャーリーグサッカー(MLS)、ロサンゼルス・ギャラクシーから、イタリアセリエAのミランに期限付き移籍しているイングランド代表MFデイヴィッド・ベッカム(33)が、リーグ戦終了までミランでプレーし、米復帰は今夏となることで合意が成立したと報じた。
 当初は来週にLAギャラクシーに復帰しなければならない契約だったが、ミランに残る期間が延長された。ギャラクシーでのプレーは7〜10月の間となり、その後再びミランに戻る見込みだという。
 ベッカムはLAギャラクシーでの3シーズン目が終わる11月に契約を途中解除できるが、来冬のミランへの再復帰も期限付き移籍になるという。
 ベッカムとミランは完全移籍を希望したが、LAギャラクシーと移籍金で折り合わなかった。同紙によると、移籍期限を延ばすため、ベッカム自身が300万ドル(約3億円)を支払うという。


目標60分
 平均53.1分。これはサッカーのJリーグで昨季、前後半90分にロスタイムを加えた1試合の中で、実際にピッチ上でプレーが行われた時間、「アクチュアル・プレーイング・タイム」だ。Jリーグでは今季、この数字を欧州並みへ引き上げることを目指している。
 平均55分だった2006年から2年連続で減少している。原因は明確だ。日本サッカー協会の審判委員会によると、昨季は遅延行為による警告がJ1で9枚、J2では10枚増えた。約1割増。同委員会による開幕前のJリーグ各クラブへのルール講習会でも、この点が特に強調された。
 数字の裏を返せば1試合の半分近くがプレー以外に費やされていることになる。日本協会の犬飼会長は「50分台で試合をやっているのは(観客に)失礼」と語気を強める。Jリーグの鬼武チェアマンによると、J2のある試合では1試合の半分以下となる43分というケースがあった。
 審判委員会は今季、ゴールキックやFKなどリスタートの迅速化に厳しく取り組み、昨季減った反スポーツ行為、ラフプレー、異議による警告や退場についても一層の改善を求めていく。松崎康弘委員長は「スペインでは(アクチュアル・プレーイング・タイムが)60分。世界のトップに合わせたい」と具体的な数値目標を掲げている。


超サカFLASH

19日発表
 28日に行われるW杯アジア最終予選のバーレーン代表戦に向けた日本代表が19日に発表される見込みとなった。

視察
 日本代表の岡田武史監督が本日行われるJ1開幕戦の横浜Mvs広島戦、鹿島vs浦和戦、明日8日に行われる大宮vs清水戦を視察する見込みとなった。

全治2ヶ月
 スコティッシュプレミアリーグ、セルティックMF中村俊輔は本日行われるスコティッシュカップ準々決勝のセントミレン戦でもスタメン出場する見込みとなった。MF水野晃樹はベンチメンバーから外れる。

800億円突破
 サッカーくじを運営する日本スポーツ振興センターは本日、本年度の売上額が史上初めて800億円を突破し、831億4196万3200円になったと発表した。同センターは売り上げが伸びた要因として、BIGが昨年度以上に好調なことに加え、mini BIGやBIG1000が好評な点を挙げている。

全治2ヶ月
 J2の湘南は6日、GK金永基が左膝後十字靱帯損傷で全治2ヶ月と診断されたと発表した。4日の練習中に負傷した。

今季絶望
 イングランドプレミアリーグのチェルシーは6日、ポルトガル代表DFパウロ・フェレイラが右膝十字靭帯を損傷し、今季絶望となったと発表した。全治は不明。フェレイラは4日の練習中に同箇所を負傷した。

エール
オランダエールディビジ第26節結果

スパルタ0−1ヴィレムU


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