☆ドロー★
国際親善試合
イングランド代表1−1日本代表
(シティ・オブ・マンチェスター)
≪得点者≫
イングランド:オーウェン22
日本:小野53
≪出場メンバー≫
イングランド代表
GK:
1.ジェームズ
DF:
2.ガリー・ネビル
(86分14.フィル・ネビル)
5.テリー
(88分15.キング)
6.キャンベル
3.アシュリー・コール
MF:
7.ベッカム
(82分19.ジョー・コール)
11.ランパード
(82分18.ハーグレーブス)
4.ジェラード
(82分17.バット)
8.スコールズ
(77分20.ダイアー)
FW:
9.ルーニー
(77分21.ヘスキー)
10.オーウェン
(77分23.バッセル)
日本代表
GK:
1.楢崎正剛
DF:
3.坪井慶介
5.宮本恒靖
22.中沢佑二
MF:
21.加地亮
6.稲本潤一
(90分15.福西崇史)
18.小野伸二
14.三都主アレサンドロ
10.中村俊輔
FW:
9.久保竜彦
(60分11.鈴木隆行)
20.玉田圭司
(60分13.柳沢敦)
英国遠征中の日本代表は1日、マンチェスターでイングランド代表と国際親善試合を行い、1―1で引き分ける大健闘を見せた!日本は前半22分、オーウェン(リバプール)に先制点を許したが、後半8分に小野伸二(フェイエノールト)が同点のシュートを決めた。イングランドは世界的スター選手デイヴィッド・ベッカムを擁し、12日開幕の欧州選手権で上位を狙う強豪。日本は1995年の初対決に1―2で敗れ、今回が2度目の対戦だった。日本は3日に帰国し、9日のW杯アジア1次予選のインド戦(埼玉スタジアム)に備える。
◆三都主アシスト
小野の同点ゴールを引き出した三都主は、相手の弱みを突いたアシストを強調した。イングランドの守備について「2列目から出ていくときに、マークがちょっと薄くなる」との分析を頭に入れていた。左サイドを攻め上がり、フリーの小野へ好パスを送った。前半終了間際には、左でドリブル突破の勝負に出てあわやの場面もつくった。「どれだけサイドでチャンスをつくれるかだと思っていた。でも、これで満足していては駄目」とW杯予選のインド戦を見据えていた。
◆必然的失点
前半22分の失点は押し込まれた流れから許したもの。痛恨のミスもあり、必然的だった。ロングフィードに対する坪井のクリアが甘く、ジェラードに拾われる。楢崎は手前で低く弾んだ強シュートを前にこぼし、詰めたオーウェンに押し込まれた。
「はじきに行く選択もあったかもしれない」と楢崎。「90分間集中を切らさずにできた」と前向きに話した坪井も、序盤の戦いには「下がりながらのクリアが多く、良くなかった」と反省していた。
◆実力差示すも…
「最初の30〜35分間、我々は素晴らしいサッカーをした」とイングランドのエリクソン監督。判断の速さとパスのスピード。そして勝負どころでの個人技。この時間帯は確かに、根本的な部分での実力差を感じさせる内容だった。しかし「疲れが出るとロングボールばかりになり、チームが間延びした」と同監督。欧州選手権初戦のフランス戦(13日)に照準を合わせ、前日とこの日朝も練習した。それが疲れの原因だという。選手交代が遅めになったあたりに、日本相手に引き分けではまずいという監督の意地は感じられたが、主将のベッカムは「フランス戦が一番大事」とさばさばした表情だった。
◆英紙オー・ノー
2日付の英タブロイド各紙は、日本とイングランドが対戦し、1―1で引き分けた国際親善試合の記事で、日本の同点シュートを決めた小野伸二の名前に掛けて「オー・ノー(OH・NO)」の表現を好んで使い、同選手らの活躍を紹介した。デーリー・スターは「OH・NO!オーウェンの人気を横取り」、デーリー・エクスプレスは「ONO、イングランド」の見出しをそれぞれ掲げた。デーリー・メールは、小野のシュートが相手ゴールキーパーの足の間をすり抜けたことに触れ「全くのOH・NOだ」と指摘した。スカイニューズ・テレビも「日本には小野、イングランドにはOH・NO」と伝えた。
≪各選手コメント≫
楢崎正剛(名古屋グランパスエイト)
「失点の場面は反省しなきゃいけないけど、落ち着いて戦えたことは自信になる。スリッピーなグラウンドだったし、難しいボールだったけど、正面に飛んできたからきちんと取らなきゃいけなかった。相手は常に狙っていたと思う。運も悪かったけど、もっとキャッチの精度を高めたい。(シュートがJリーグと違う?)確かにレベルは高い。精度や意欲も。要注意だと思ってはいたんだけど。これから意識して高めていくしかない。それでもポジティブな引き分けだったし、インド戦につながると思う」
坪井慶介(浦和レッドダイヤモンズ)
「苦しい時間帯をしのいだのが、この結果につながったと思う。ジェラードは非常に速いし、ドリブル、パスも効果的だったので、間合いを取るのが難しかった。前半やられるという流れは最初から覚悟していた。最後まで辛抱して戦おうと思っていた。後半はリズムをつかめたし、パスを回せた。日本の良さが出せてよかった。ハーフタイムには、空いたスペースをしっかり生かせるようにという話をした。非常にいい試合だったと思うけど、もっとこういう高いレベルでもできるようになりたい。今日の試合で収穫だったのは、対人プレーが自分なりにできたこと。それはよかった。最後にヘスキーが出てきた時は振り回されたんで、そういう強さは考えないと。吹っ飛ばされましたから(苦笑)」
宮本恒靖(ガンバ大阪)
「試合が進むごとに落ち着いてきた。立ち上がりは速かったし、向こうがペースを上げてきたので、戸惑ったところはあった。(戻りながらのクリアが多かったが?)確かに全体的にそうだった。失点のシーンもボールを拾われてミドルを打たれてしまった。ラインはセーフティーにコントロールすることを心掛けた。相手は裏を狙うのがうまいので、1枚余るようにした。(くさびを入れられて)スコールズがフリーになる時間が多かったと思う。フリーだと分かっていても止められないことはあった。でもチームとして自信を持ちながら90分間できた。(CKからの惜しいヘディングシュートは?)ああ、あれですか。入る気がしなかったけど(笑)。それでも全体として雰囲気は楽しめた。みんな国歌を歌っていたりして…」
加地亮(FC東京)
「主導権を取らなきゃいけないところで、アシュリー・コールに押し込まれた。でもあれは、チームとして仕方がなかった。後半はリズム良くやれたし、自分として高い位置に行けたのでよかった。90分間戦えて、すごくいい経験になった。こういう試合をやれたことが大きかった」
三都主アレサンドロ(浦和レッドダイヤモンズ)
「15分くらい経ってからやっと落ち着いた。相手をスピードに乗せてしまうと怖いので、できるだけフリーでパスを出させないようにした。そういう守備ができたと思う。ベッカムは結構、中に入って攻撃してきたので、捕まえ切れなかったところもあった。G・ネビルが外に来る時は迷うこともあったけど、うまくボランチと声を掛け合いながら対処できた。得点シーンに関しては、2列目のマークが薄くなるので、伸二(小野)がうまく動き出してくれた。アイコンタクトができたと思う」
小野伸二(フェイエノールト)
「1点入れられたけど、その後取り返せてよかった。1点取られたけど、我慢して自分のペースに持ち込めたんでよかった。相手は前半、飛ばし過ぎたと思う。ゲームが落ち着いてきてからパスを回せるようになった。(同点ゴールの場面は)その前に2度、打たないといけない場面があったのに打てなかったから、今度は打たないといけないと思った。チームとして勝ちに行く気持ちが出ていた。1点を取ったのはたまたま。瞬間的にフリーになったし、いいボールが来たので、当てるだけだった」
中村俊輔(レッジーナ)
「後半は相手の足が少し止まったし、自分も動き回ってチャンスを作ったりしなきゃいけないと思っていた。相手が相手だから、そう簡単にはいかないけど。久保さんと玉田と苦しい時に仕事をしたかった。まだ3人で連携を高める時間が短いし、ワンツーが1つでも欲しかった。連係が課題だと思う。(この2試合の収穫は)久保さんと玉田と一緒にやれたこと。今までやったことなかったし。自分がトップ下に入って2人とできたこと、そして自分の感覚でできたことはプラスだったと思う」
ジーコ・日本代表監督
「最初のうちは相手を見過ぎてボールを回されたが、次第にリズムに乗って攻めることができた。もう世界のどの国とやっても互角以上に戦えると思う。インド戦もこの先発でいきたい。イングランドは非常に質の高いチーム。非常に個人の質が高い。どのような形でも個人の一発のプレー、個人の技量で試合をひっくり返せる力を持ったチームだと思う。今は合宿中ということで非常に体力的にきついものがあるが、ただあと2週間あるということで、調整すればフランスに勝てる力は十分にあると思う。ただ今日、イングランドの良さを消していくという意味では、非常に日本がうまく対応していた。彼らの特徴であるパス回し、厳しい状態になったときの後ろからのロングパス、1人が競って落とした後のカバーとか、そういった細かいことをすべて日本ができていた。それが最大の評価だと思う」
≪採点表≫
イングランド代表
GK:
1.ジェームズ 5.5
DF:
2.ガリー・ネビル 5.0
(86分14.フィル・ネビル --)
5.テリー 5.0
(88分15.キング --)
6.キャンベル 5.5
3.アシュリー・コール 5.5
MF:
7.ベッカム 7.0
(82分19.ジョー・コール 6.0)
11.ランパード 6.0
(82分18.ハーグレーブス --)
4.ジェラード 7.0
(82分17.バット --)
8.スコールズ 6.0
(77分20.ダイアー 5.5)
FW:
9.ルーニー 5.5
(77分21.ヘスキー 5.5)
10.オーウェン 6.5
(77分23.バッセル 5.5)
日本代表
GK:
1.楢崎正剛 5.0
DF:
3.坪井慶介 6.5
5.宮本恒靖 5.5
22.中沢佑二 6.0
MF:
21.加地亮 4.0
6.稲本潤一 5.5
(90分15.福西崇史 --)
18.小野伸二 6.5
14.三都主アレサンドロ 5.5
10.中村俊輔 5.5
FW:
9.久保竜彦 4.5
(60分11.鈴木隆行 5.5)
20.玉田圭司 5.5
(60分13.柳沢敦 5.0)
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