日本代表vsブラジル代表戦後の各選手・監督のコメント
川口能活（ジュビロ磐田）
「先に行けないのは悔しい。前半は相手に好きなようにやられて、スペースを与えてしまった結果、ピンチを招いた。特にブラジルだからと意識はしてないかった。とにかく勝たなければならない試合だったので、できるだけ失点しないように心掛けた。（ディフェンスラインについて）相手が高いレベルでも、引いてばかりでは駄目だと思う。ジーコからも（ハーフタイムに）ペナルティーエリアの前で自由にやらせるなと指示された。ラインを下げずにできたことは良ったと思う。（３試合終わって）まだ終わったばかりなので、これから整理し直したい。でも、久々の世界大会だったので楽しかったし、自分たちの力を存分に発揮できたと思う。（今後に向けて）１つ１つのプレーを確実に、クオリティーを上げていきながら、いつもいい状態で高いパフォーマンスをキープすることを目指したい」
田中誠（ジュビロ磐田）
「（ブラジルが相手だったが）組織だったプレーができれば、自信をもってやれる。（ボールを取りに）行くタイミングを意思統一できてないといけない。それと自分たちのリズム（を保つこと）が必要。立ち上がりが劣勢の試合で、どれだけ落ち着いてやれるかが重要になる。今日も前半はズルズルと下がる場面があった。そういったところを、もっと自分達で修正していかないといけない」
宮本恒靖（ガンバ大阪）
「前半、相手を見てしまったところがあった。途中からできるだけ前でボールを取ろうとしたが、パス回しをされて疲れてしまった。後半のリズムややり方については、今後のヒントになると思う。（２点目の）失点のされ方で（チームとして）ショックを受けてしまった。１−１に追いついて点を取りにいこうとした時だっただけに、落ち込むところがあった。こういう相手に対して、どういうサッカーをすべきか分かったのは大きい。（４−４−２について）システムうんぬんの相手ではなかったけれど、このシステムでもある程度できるということは自信になったと思う」
三都主アレサンドロ（浦和レッドダイヤモンズ）
「（母国ブラジル戦は）懐かしいような不思議な感じがした。絶対に負けたくなかった（今日の結果を受けて）いつも満足したことはない。いい試合をしても、もっとやれると思っている。今日は、もっと前に出て行ってもよかったと思う。中盤でもゲームを作ることができただけに、（グループリーグ敗退という）結果は悔しい。あと５分あれば、もう１点取れたと思う。２−２になってからチームに勢いが出て、相手も引いてしまったのでチャンスだと思ったが、２点目を取るのがちょっと遅かった」
福西崇史（ジュビロ磐田）
「ボールを奪えないというのは感じた。中盤ではそれほどプレッシャーがなかったので、前には行けた。前線に当てることで、僕らは前を向いてプレーできたというのはある。ただ、前半の最後の方でずっと回されたので、それをどうチームとして取りにいくのかというのはやりたかった。後半は、追い込むところは追い込むというのができたけど。１対１になるとどうしてもやられるんで、どこで数的優位を作るかってことはハーフタイムに話した。我慢というのはＷ杯予選でもできていたし、この大会はさらにそこでどうするのかってことを見つけるのが目的だったし、Ｗ杯でどう戦うかというのが課題だと思う。個人的な課題としては能力を上げたい。体の使い方だったり、スピードだったり、全ての能力を上げたい」
中村俊輔（レッジーナ）
「この３試合で連係とか守備とか、いろいろと課題が見えたと思う。（１点目は）ボールが来る前に（ゴールを）見ていて、空いていたので枠の中に思い切り蹴った。（２点目につながるＦＫは）相手ＧＫが壁で見えていないと思ったので、壁の上を狙って打てば入ると思った。（今後の課題は）４−４−２で２試合やって、形ができてきたと思う。今日は後半の最後の方が面白かった。後半、パンチの殴り合いみたいになった時に、向こうの連携も乱れてきていた。ブラジル相手だからといって、ただ引くんじゃなくて殴り合いに持ち込めば、向こうも崩れる。打ち合いができるという発見があった。プラスの課題だと思う。ワールドカップ予選を戦ってきて（チームとして）まとまってきた。みんなで一緒に長くいられたことが大きい。次につながると思う」
柳沢敦（メッシーナ）
「残念。今日の試合は戦術云々よりも、気持ちの問題だったと思う。大事なのは結果。最初の１点を早く入れられてしまったのが痛かった。（Ｗ杯アジア最終予選、コンフェデ杯の３試合を振り返って）代表に呼ばれなかった時期もあったが、呼んでもらい試合にも使ってもらえたことをうれしく思う。これを次につなげたい」
玉田圭司（柏レイソル）
「（自分のプレーは通用した？）相手がどこでも自分のプレーは変わらない。ただ、落ち着いた中、巧さの差みたいなものを感じた。（前半で途中交代となったが？）納得がいかない。後半、ブラジルの運動量が落ちれば、もっとできると思っていた。何で交代させられたのか…」
中田浩二（マルセイユ）
「ある程度、後半は形ができるようになったかな。ボールを取りにいく形ができて、取ってからの全体のバランスもよくなってきていた。ブラジルを意識しないわけはないけど、ある程度の手応えは掴めた。ただ、勝ち切れなかったことを、これからしっかり克服できるようにしたい。自信になったことは確かだけど」
大黒将志（ガンバ大阪）
「（ゴールシーンは）来るかな、と思っていたら来た感じ。（イメージのシンクロは）いつも練習でやっていることをやったまで。ただし、やっぱり勝たないといけない試合だったのだから、もっと貪欲に行くべきだった。それが残念。（この大会で得たものは）ブラジル相手でも、いい動きができればやれるな、と思った。３番（ルシオ）は、でかいけど足が遅いと思った。日本のスピードでも十分に勝負できる。ＤＦは普通だと思ったけど、ボランチはプレスとかつなぎとか、やっぱりすごいと思った」
日本代表・ジーコ監督
「加地のオフサイドがなければ３−２で勝っていた。なぜ取り消されたのか分からない。スペースを与えたが、ブラジル相手にも臆せず戦えたし、最後も決まってもおかしくなかった。今後は精度を上げ、再びみなさんの前に現れたい。（中村のＦＫはジーコ監督の全盛期のようなキックだったが、一緒に練習しているのか？）日本は中村だけでなく遠藤も蹴るし、小笠原も三都主も、複数の人間が非常にいいボールを蹴る。当然、練習する時は私も練習に入って、いろんな指示を与えながら、みんなに声をかけている。今日、中村は本当に彼らしいキックを見せてくれた。でも中村の場合、初めていいキックを見せたわけではなく、レッジーナでも何本もいいキックで得点を稼ぎ、チャンスを作っている。（メキシコの選手２人がドーピングで引っかかったが？）私も非常に驚いている次第だ。ＦＩＦＡの裁定がどういう風になるか、こういった経験はこれまでないので見守りたい。（母国の国歌を敵のチームとして聞いてみてどうだった？）自分の心臓がバクバクとなるほど感動した。ただし、今日は短縮版だったので、あれが全部聞かされていたらどうなっていたかと思うとゾッとする。実際に国歌を聞いた後は、日本の監督ということで、ほぼブラジルを下すような試合をした。そのことで、非常にその場は自分の職務を全うしたものの、後から考えると複雑な気持ちも多少ある。（今後は臨機応変に戦術を積極的に使っていく監督と期待していい？）実際に自分は完璧ではないので、自分の哲学・サッカー観に乗っとって今までも自分を信じてやってきた。これからもやり方を変えるつもりはないが、自分が信じた選手のキャパシティーを最大限に広げてやりたい。このチームの強みは、控えの選手の能力がものすごく高いということ。ほとんどの選手が（試合に）入った時に気持ちをぶつけてくれるということが相乗効果になって、これまでいい結果を生んできたと思う。選手の能力を最大限に生かしてこれからも頑張って行きたいと思う」
ブラジル代表・パレイラ監督
「我々は準決勝進出と、代表経験の少ない選手のテストという２つの目的があった。後半は体力的な問題もあり、ブラジルのゲームではなかった」
日本サッカー協会・川淵三郎キャプテン
「ブラジルはレベルが高かったが、後半は組織で戦えて、点の入る可能性があったのは今後の楽しみ。大黒のゴールは良かった。１勝１分け１敗だったが良く戦った」
日本サッカー協会・田嶋幸三技術委員長
「今日の試合はグループ２位になることが目的だったので、ブラジルに２−２と引き分けたからといって、決して喜んでいるわけではない。どの大会でも勝ち上がることが大事で、それはジーコ自身が望んでいること。ブラジルはリラックスして試合に入っていったが、彼らを本気にさせたということについては、日本の実力が上がったことだと思う。選手達もよくやってくれた。来年の本大会に向けて、この３試合についてはしっかり分析していきたい」
日本vsﾌﾞﾗｼﾞﾙ戦
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