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2005.11.16.WED

☆勝利★
国際親善試合結果

日本代表1−0アンゴラ代表
(国立競技場・52406人)
≪得点者≫
日本:松井89

≪出場メンバー≫

日本代表
GK:
23.川口能活(磐田)
DF:
2.田中誠(磐田)
(66分32.松井大輔(ルマン))
5.宮本恒靖(G大阪)(cap)
22.中澤佑二(横浜M)
MF:
31.駒野友一(広島)
29.稲本潤一(ウェスト・ブロムウィッチ)
(80分30.阿部勇樹(千葉))
7.中田英寿(ボルトン)
14.三都主アレサンドロ(浦和)
10.中村俊輔(セルティック)
FW:
13.柳沢敦(メッシーナ)
9.高原直泰(ハンブルガーSV)
(79分16.大黒将志(G大阪))

フォーメーション
(3-5-2)

  9  13
14  10   31
  7   29
 22  5  2
   23

アンゴラ代表
GK:
1.ジョアン・リカルド
DF:
2.ジャシント
3.ジャンバ
5.アレックス
4.デルガド
MF:
7.フィゲイレド
8.ミロイ
14.メンドウサ
(79分17.ゼカランガ)
FW:
10.アクワ(cap)
(62分18.ロベ)
9.エドソン
(89分11.サンタナ)
15.マウリト
(69分16.フラビオ)

≪各種データ≫
ボール支配率:
日本…54%
アンゴラ…46%
シュート数:
日本…15
アンゴラ…14
枠内シュート数:
日本…7
アンゴラ…5
PK数
日本…0
アンゴラ…0
CK数
日本…7
アンゴラ…3
直接FK数
日本…14
アンゴラ…22
間接FK数
日本…3
アンゴラ…4
OS数
日本…3
アンゴラ…3

国際親善試合、キリンチャレンジカップ2005は16日、東京・国立競技場で行われ、今年最後の試合となった日本代表は後半44分の松井(ルマン)の決勝点で、来年のW杯に初出場するアンゴラ代表を1―0で下した!日本は序盤の絶好機を決めきれず、引き分け濃厚だった終了間際、中村(セルティック)の右クロスを柳沢(メッシーナ)がヘディングで折り返し、途中出場の松井が頭で代表初ゴールを決めた。日本は通算11勝3分け6敗で今年の活動を終え、来年は1月中旬からW杯に向けての強化合宿を開始する予定。

【W杯イヤーに課題持ち越し】
最後の最後まであきらめずに猛攻を続けた日本は、ようやく後半44分に1点をもぎ取った!中村のゴール左へのセンタリングを柳沢が頭で折り返す。飛び込んだ松井が頭で合わせてネットを揺らした。だが決定力不足という課題は、W杯イヤーの来年に持ち越された。前半の立ち上がりは「高い位置からプレッシャーをかけてボールを奪い、次の攻撃につなげる」(ジーコ監督)という狙いの1つが当たった。次々と素早い攻撃を繰り出し、立て続けにシュートを放った。しかし、それも前半の半ばまで。11分に高原が中村の右FKを頭で合わせたがクロスバーを直撃。直後の好機も柳沢が決めきれず、同27分の高原のボレーシュートが再びバーを叩くなど、好機を逃してからは攻勢もしぼんだ。引き分け濃厚の試合を勝ちに変えた粘りは、厳しいアジアの戦いで身に付いたこのチームの真骨頂。しかし、前半の好機に決めていればもっと楽に勝てた試合だった。

【松井が決勝弾】
攻めても攻めても得点にならない状況を、アテネ五輪日本代表の松井大輔が打破した!日本代表4試合目の出場で初ゴールを決めた24歳のMFは「率直にうれしい。でも最後に僕が触っただけ。みんなに感謝している」と、照れながら話した。0−0の試合終了直前。柳沢が頭で折り返したボールを「めったにない」というヘディングシュートでねじ込んだ。後半21分に出場してから主に右サイドで奮闘。「いつも通り、チームでやっているように」と、所属するフランスリーグ1、ルマンでのプレーを心掛けた。激しい守備で何度も相手ボールを奪い、味方の攻撃につなげた。ジーコ監督からは「自分の良さを出してチームの勝ちに結びつけようという気持ちが入っていた」と褒められた。フランスでの活躍が認められ、10月の欧州遠征で久しぶりに代表復帰。3試合連続の出場となったこ今年最後の代表戦で存在感を示した。「今年は刺激のある年だった」と充実感に浸った。

≪各選手コメント≫

川口能活(ジュビロ磐田)
「0−0で引き分けるのと、1−0で勝つのは違う。勝っていいイメージを残すことが大事。勝つことがチームを強くする近道だから。(前半いい流れで点が取れなかったが)いい流れでも悪い流れでも、GKは動じちゃいけない。内容とスコアへの満足度は低いかもしれないけど、勝つことが大事。アンゴラの身体能力については、コンディションさえ良ければもっとやると思う」

宮本恒靖(ガンバ大阪)
「多くのチャンスがあったが、あとは決定機を決めるということ。攻めのスピードアップとかは良かった。後半、イナ(稲本)がバテてきてたから、あまり上がるなと言った。松井とかフレッシュな選手がイナの近くにいて助けるように。後ろから見ていて、バランスが崩れることはなかった。4バックが開いている時に、バイタルエリア(DFとボランチの間)を空けるとスルーパスとかを通されてやられる。(守備的MFは2人の方がいいか?)でも2人だと点を取るのが難しい。

駒野友一(サンフレッチェ広島)
「代表定着に向けて、1試合1試合やっていかないとダメだと思う。クロスも増えてきたし、もっとコンビネーションを高めていかないといけない。みんなの信頼をより深くするためには、活躍することが必要だと思う」

稲本潤一(ウェスト・ブロムウィッチ)
「しっかり守れたし、結果が出たので良かった。つないでくるチームに、3バックで間延びしてしまう部分があった。(中田)ヒデさんや(中村)シュンさんが相手のDFを背負って、取られてカウンターを食らう場面があった。引かずにもう少しラインを上げたかった。もっと高い位置でボールを取れるようにしたい。前半10分はプレスをかけた。前半に1点を取っておけばもっと楽だった。東欧遠征でもプレーして、今日も(途中で)代えられた理由は悪かったわけじゃないので、いいアピールができた。ジーコからは所属チームでも試合に出続けることを言われた。あと半年、試合に出られるように。ヨーロッパでやっている以上、3月くらいしか代表に参加するチャンスがないから、どうアピールするか。(ワールドカップ本大会登録メンバーの)23人に入れるか分からない。もらっているチャンスを確実に生かしたい。いい準備ができるように、しっかり自分のチームで試合に出られるようにしたい」

中田英寿(ボルトン)
「最後に点を取って勝ったのは良かった。途中で中だるみした。みんな何をしていいのか、役割分担ができていなかった。人に言われて変わるものじゃない。それぞれが自覚しないといけない」

中村俊輔(セルティック)
「前半はいい形だったけど、点が取れなくてスローな展開が続いてしまった。自分はあまり下がり過ぎないように、前にいるようにした。そうすると相手にボールを取られても、すぐに(相手の)バックに当たりにいけるから。場合によっては少し下がったけど、その時はFWをそのスペースに入らせたりした。(みんなのコンディションについては)Jリーグも終盤にきているし、自分の持っているものをいかに使い分けるかが大事。アンゴラはもうちょっと大きくて身体能力が高いかと思ったら、意外にテクニシャンが多かった。アフリカも変わってきたのかなと思った。それの方が戦いやすいけど」

柳沢敦(メッシーナ)
「まずはチャンスを作ることが重要だった。(FWの連係は)お互いの距離を見ながら、良い関係でチャンスを作れた。チャンスはかなりあったので、決めないといけない。収穫は、数多くチャンスを作れたこと。これは毎試合やっていきたい」

高原直泰(ハンブルガーSV)
「サイドから展開して、FWがいい動き出しをしてシュートまで持っていく形は非常に良かったと思うけど、惜しいだけじゃしょうがないので、結果を出さないといけない。前半、1点取っていれば、もっと楽にゲームを進められたと思う。自分としては、前半は良かったけど、後半は体が動かなかった。前半と後半で差があり過ぎた」

松井大輔(ルマン)
「自分なりにできた。でもゴールは“ごっつぁん”だったので、みんなに感謝している。(ゴールは中村)シュンさんが大きく逆に振ったので、この辺かなと思って。チームでのようにいつも通りやった。もっとガツガツ行きたかった。(日本に)帰ってきてみんなの前で試合できるのはうれしい。代表はみんなうまいので、自分がパスを出さなくても待っていればパスが来る。チームが勝つことが大事。前を向かしてくれたので、ドリブルはしやすかった」

日本代表・ジーコ監督
「常に攻め続けたことで、最後の松井のゴールが生まれたと思う。アンゴラは球離れが素早く、スピードと個人技もあり、強いチームだった。大きな1勝だと思う。(今年1年間の成長点と本大会への課題は?)今年の最大の目標は、ワールドカップへの出場権。それをクリアできたことで、自分にとって最高の年だったと思う。そして来年への強化のためにいろいろな大会に臨み、親善試合を行って思ったことは、コンフェデ杯で決勝トーナメントに進めなかったのは、日本の実力相手よりも落ちていたというよりは、レフェリーに問題があった。自分はそれを確信している。あれがなければ、もっと力を出せたのではないかと思っている。その後の東アジア選手権では、相当の緊張感の中で、目いっぱいの中で戦ってきた最初のチームが結果が出ないために、ガラッとチームを変えて2戦目3戦目を戦った。ある程度の休養の意味も含めたが、代わって出たメンバーもよくやってくれた。貪欲に自分達にもチャンスがあるんだということで、気合を見せてくれた。いい形で大会を終えることができた。今日、選手達と話し合ったことは、自分達の課題は自分達が一番良く知っているということ。特にフィニッシュの問題。誰が中盤で誰がFWということではなくて、あれだけ精密な個人技ができて、崩せて、シュートチャンスを迎えることができる。GKと1対1の場面を何度も迎えることができる。技術というよりも、ボールをゴールに入れる貪欲さと落ち着き、この精神的な部分を、それぞれのクラブに帰って考えながらまた練習に取り入れてもらう。そうやって来年を迎えたい。もう少し決定率というか、精神面というか焦らないで、確実にボールを置きにいくということを来年はやっていかなければならない。ホテルでのミーティングで、自分達は何のためにドイツに行くのか話した。このグループ(代表チーム)では、欧州や南米でMVPを取れるような選手がゴロゴロしている。それがなぜ取れないのかというと、自分達が、自分達のプレー・力を信じることがまだ足りない。ドイツには観光に行きたくはない。ドイツにはタイトルを狙いに行くんだと。その最終的な23人が欲しい。精神的な意味での切り替え、自分達が大きな目的とするものを考え直して、来年を迎えてほしいと言っておいた。肉体的にも精神的にもさらにたくましくなった日本代表が期待できると思う」

アンゴラ代表・ゴンサルベス監督
「日本が勝ったということは、日本の方がいい試合をしたということ。ただ、こちらはセンターバック主力2人が欠けており、いれば最後の失点はなかったと思う」

≪採点表≫
日本代表
GK:
23.川口能活 6.0
DF:
2.田中誠 6.0
(66分32.松井大輔 7.0)
5.宮本恒靖 6.0
22.中澤佑二 6.0
MF:
31.駒野友一 5.5
29.稲本潤一 5.5
(80分30.阿部勇樹 --)
7.中田英寿 6.5
14.三都主アレサンドロ 6.0
10.中村俊輔 7.0
FW:
13.柳沢敦 6.0
9.高原直泰 5.5
(79分16.大黒将志 --)

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