☆出揃う★
ユーロ2004グループリーグ・グループD結果
ドイツ1−2チェコ
≪得点者≫
ドイツ:バラック21
チェコ:ハインツ30、バロス77
≪出場メンバー≫
ドイツ
GK:カーン
DF:フリードリヒ、ベルンス、ノボトニー
MF:ラーム、シュバインシュタイガー(86分イェレミース)、ハマン(79分クローゼ)、フリンクス(46分ポドルスキ)、バラック、シュナイダー
FW:クラニー
ユーロ2004は23日、グループD最終戦となる2試合が行われ、すでに2連勝でグループ首位通過を決めているチェコが、2−1と逆転でドイツを下し、無傷の開幕3連勝を飾った!敗れたドイツは、勝てば自力での決勝トーナメント進出を決めることができたが、先制点も空しく逆転負け。同時刻に行われたグループDのもう1試合でオランダがラトビアに勝利したため、勝ち点2のまま、2大会連続でのグループリーグ敗退が決まった。デンマークとの準々決勝をにらみ、主力のほとんどを休ませたチェコに対して、もう後がないドイツはクラニーの1トップに、バラック、シュナイダーをトップ下に配す布陣。3ボランチには右からフリンクス、ハマン、シュバインシュタイガーと並び、攻撃的な選手が顔を揃えた。先制したのはドイツ。21分、エリア手前でシュバインシュタイガーのパスを受けたバラックが左足を鋭く振り抜くと、ボールはGKブラゼクの手をかすめ、ゴール左上に突き刺さった。しかし、チェコもすぐさま反撃。30分にペナルティエリア手前でFKのチャンスを得ると、この日マン・オブ・ザ・マッチに輝く活躍を見せたハインツが得意の左足で直接ゴールネットを揺らし、1−1の同点に追い付いた。迎えた後半、どうしても勝ち越し点が欲しいドイツは、MFフリンクスに代えてFWポドルスキーを投入するなど、怒涛の攻撃を仕掛けたが追加点は奪えず。66分にはバラックのシュートがポストに当たって跳ね返ったところをシュナイダーが詰めたが、これはGKブラゼクがセーブ。73分にも、CKのチャンスからポドルスキーに決定機が訪れたが、チェコの体を張ったディフェンスに防がれた。そして決勝ゴールは77分、チェコに生まれた。カウンターから途中出場のバロシュがドリブルで持ち込むと、1度目のシュートはGKカーンに防がれたものの、こぼれ球を自ら押し込んだ。これで好調バロシュは3試合連続のゴールとなった。勝って出場16チーム中、唯一のグループリーグ3連勝を飾ったチェコのブルックナー監督は「今日は良いプレーができた。(オランダ戦からメンバー9人を入れ替えて臨んだが)チームに1軍、2軍なんて区別はない。プレーヤー全員が1つのチームの一員だから。出場したメンバーは、プライドを感じさせるプレーを見せてくれた」と喜んだ。一方、ドイツのフェラー監督は「勝って決勝トーナメントに進むチャンスは十分あった。後半、あれだけの得点チャンスを迎えながら、残念ながらものにできなかった。すごく残念だけど、ドイツに帰るしかない」と肩を落とした。この結果、グループDを首位で通過したチェコは、27日にポルトのドラゴンでデンマークと対戦することになった。
オランダ3−0ラトビア
≪得点者≫
オランダ:ファン・ニステルローイ27=PK、35、マカーイ84
≪出場メンバー≫
オランダ
GK:ファン・デル・サール
DF:ライツィハー、スタム、F・デ・ブール、ファン・ブロンクホルスト
MF:コクー、セードルフ、ダービッツ(77分スナイデル)
FW:ファン・ニステルローイ(70分マカーイ)、ロッベン、ファン・デル・メイデ(63分オーフェルマルス)
ユーロ2004、グループDのもう1試合、オランダはファン・ニステルローイの2ゴールなどでラトビアに3−0と快勝、同時間帯にドイツがチェコに敗れたため、勝ち点を4に伸ばしたオランダは逆転でグループD2位に食い込み、決勝トーナメント進出を果たした!「オランダ代表としてプレーしてきて最高の瞬間だ。これが続いてくれるといい。今回は運命が僕らの味方をしてくれた」。オランダをベスト8へ導いたファン・ニステルローイは、タイムアップのホイッスルとともに喜びを爆発させた。自力でのベスト8進出がなくなったとはいえ、とにかく勝ってドイツvsチェコの結果を待ちたいオランダ。出場停止のハイティンハとケガのバウマの代わりには、レイジハーとF・デブールを先発で起用し、その他はチェコ戦と同じメンバーでこの試合に臨んだ。序盤から完全に主導権を握ったオランダは、27分に先制ゴールを奪う。ライン際から持ち込もうとしたダービッツがラトビアDFに倒されて得たPKを、ファン・ニステルローイが右足のインサイドで確実に決めた。そして8分後にも、セードルフのFKからコクーが折り返したボールをファン・ニステルローイがヘッドで押し込み、ラトビアを2点リードして前半を折り返す。「2−0とした後は、(同時進行の)チェコの試合のことを考えていた。チェコに感謝しなくちゃ」と、ファン・ニステルローイ。これで、今大会のゴール数を4へと伸ばし、イングランドのルーニーと並んでランキングトップに立った。その後、GKコリンコの好守や、ラトビア守備陣の必死の守りの前になかなか追加点を挙げられなかったオランダ。しかし、84分にロッベンのアシストから、ファン・ニステルローイに代わって途中出場したマカーイがダメ押しとなるゴールを決めて勝負あり。3−0としたオランダは、ユーロ初出場のラトビアに格の違いを見せ付けた。オランダのアドフォカート監督は「今日は全員が完璧に集中していた。前半は相手にチャンスらしきものを1度与えたきりで、こちらはたくさんのチャンスを作った。何より、選手たちが試合後に見せてくれた歓喜の表情が、私を満足させてくれた」と話す。そして、「ベスト8進出が決まってホッとした。チェコ戦以降はたくさんの批判を浴びて本当に厳しい時期だった」と安堵の表情を見せていた。一方、ラトビアのスタルコフス監督は「さすがにオランダは今大会最強チームの1つだった。おめでとうと言いたい。今日は残念な結果に終わったが、我々は可能性を見せることができたと思う」と、初出場ながら大会を沸かせた手応えを感じているようだった。
グループD最終順位表
1.チェコ
勝ち点9
得点7
失点4
得失点差+3
2.オランダ
勝ち点4
得点6
失点4
得失点差+2
3.ドイツ
勝ち点2
得点2
失点3
得失点差-1
4.ラトビア
勝ち点1
得点1
失点5
得失点差-4
決勝トーナメント準々決勝組み合わせ
6月24日◇
(日本時間)27:45
ポルトガルvsイングランド
6月25日◆
(日本時間)27:45
フランスvsギリシャ
6月26日▽
(日本時間)27:45
スウェーデンvsオランダ
6月27日▼
(日本時間)27:45
チェコvsデンマーク
準決勝組み合わせ
6月30日
(日本時間)27:45
◇vs▽
7月1日
(日本時間)27:45
◆vs▼
決勝組み合わせ
7月4日
(日本時間)27:45
◇と▽の勝者vs◆と▼の勝者
得点ランキング
(グループリーグ終了時)
1位ファンニステルローイ(オランダ)・4点
1位ルーニー(イングランド)・4点
3位ラーション(スウェーデン)・3点
3位トマソン(デンマーク)・3点
3位ジダン(フランス)・3点
3位バロシュ(チェコ)・3点
☆ユーロ展望★
ユーロ2004は本日24日からいよいよ決勝トーナメントに入り、グループリーグを勝ち抜いた強豪同士が激突する!まず本日の準々決勝第1試合で対戦するのは、ホスト国のポルトガルと、イングランド。ポルトガルの新星C・ロナウドと、ここまで4ゴールを記録して得点ランキングトップタイに立つイングランドのルーニーという、10代同士の対決に注目が集まっている。「ペレ以来の衝撃だ」。ルーニーの2ゴールでクロアチアを振り切って準々決勝進出を決めた後、イングランドのエリクソン監督は18歳のエースストライカーに最大級の賛辞を送った。イングランドはそのルーニーとオーウェンの2トップを軸に、グループリーグのスイス戦、クロアチア戦と同じメンバーでポルトガルに挑む可能性が高い。大会初戦でフランスにまさかの逆転負けを喫した後、チームは選手たちからの提案によって中盤をダイヤモンド型からフラットに変更。クラブで馴染んでいるスタイルに変えたのが功を奏し、スイス、クロアチアを相手に計7得点を挙げて2連勝を飾り、波に乗った。「ここまで我々はPKやセットプレー以外で失点を許していない。これは良い面も示しているが、改善の余地もあるということだ」。エリクソン監督はそう話し、セットプレー対策がこの先、ヨーロッパの頂点を目指すためのポイントになると話していた。一方、地元ポルトガル・サポーターの期待を一身に集めているのが19歳のC・ロナウド。ロシア戦では途中出場から鮮やかなアシストを決めて存在をアピールしたC・ロナウドは、次のスペイン戦では先発の座を勝ち取り、華麗なテクニックで勝利に貢献。イングランド戦ではさらなる活躍を予感させる。ポルトガルはパウレタが出場停止のため、スペイン戦で値千金の決勝弾を叩き込んだヌーノ・ゴメスが今大会初先発する。4年前のユーロ2000でイングランドを3−2と下したときに決勝ゴールを決めているヌーノ・ゴメスは「あれは代表初先発だったし、僕のキャリアで最も重要なゲームだった」と振り返る。ポルトガルを率いるブラジル人のスコラリ監督は「ルーニーは素晴らしい選手だが、ペレではない。ただし、イングランドには彼以外にもマークすべき選手が揃っているので、勝つためにはベストを尽くさなければならないだろう」と、強敵との戦いを前に気を引き締めていた。
日本の超サッカー情報
TOP PAGE