☆奇跡★
ユーロ2004グループリーグ・グループB結果
スイス0−0クロアチア
ユーロ2004は13日、グループBの2試合が行われ、1試合目のスイスvsクロアチア戦は、お互い相手の激しい守備をこじ開けることができず、スコアレスドローの痛み分けに終わった!イングランド、フランスというビッグネームとの対戦をこの先に控え、スイス、クロアチアの両チームともここで勝ち点を稼いでおきたいとの思いが強い。それだけに試合は序盤からファウルをも辞さない激しい攻防が繰り広げられた。試合の主導権はテクニックに勝るクロアチア。しかし、スイスも人数をかけずに速攻から一瞬のチャンスをうかがう。14分、スイス期待のストライカー、フランスリーグ1得点ランク2位のフレイが抜け出し、強烈なシュートを放つも、これはGKの守備範囲。逆に39分には、クロアチアにこの試合最大のチャンスが訪れる。FKからスイスのオフサイドトラップ失敗に乗じてゴール前で4、5人がフリーになるも、シムニッチのヘッドはGKに阻まれ、リバウンドをヘディングしたオリッチのシュートもバーを叩いて、クロアチアは絶好機を活かせなかった。後半に入って50分にスイスMFフォーゲルが2度目の警告で退場になったのは、最終的に9枚のイエローカードが乱れ飛んだこの試合を象徴していた。10人になったスイスはますます守備を固め、クロアチアはボールを支配しながら攻め切れない。結局、このまま両チームともゴールを奪うことができず、試合は0−0の引き分けに終わった。
フランス2−1イングランド
≪得点者≫
フランス:ジダン90、90=PK
イングランド:ランパード38
≪出場メンバー≫
フランス
GK:バルテズ
DF:ガラス、テュラム、シルベストル(79分サニョル)、リザラズ
MF:ビエラ、ピレス(76分ヴィルトール)、マケレレ(90分ダクール)、ジダン
FW:アンリ、トレゼゲ
イングランド
GK:ジェームズ
DF:G・ネビル、キング、キャンベル、A・コール
MF:ジェラード、ベッカム、ランパード、スコールズ(76分ハーグリーブス)
FW:オーウェン(69分ヴァッセル)、ルーニー(76分ヘスキー)
ユーロ2004、グループBの最大の注目カード、フランスvsイングランドの激突は、2−1とフランスが奇跡的な逆転勝ち!連覇を目指すフランスは、1点ビハインドのまま試合を終えるかに思われたが、後半ロスタイムに入って1分後、ペナルティエリア手前で得たFKをジダンが華麗に直接ゴールネットに突き刺して同点とする。さらに、その2分後にも再びジダンが逆転となるPKを決めて、2−1と宿敵イングランドに競り勝った。試合が最初に動いたのは38分。それまで劣勢を強いられていたイングランドが、数少ないセットプレーのチャンスを活かし、先制ゴールを奪った。ベッカムの右FKに頭で合わせたのはランパード。ニアに飛び込んだランパードの難易度の高いヘッドは鮮やかな弧を描き、フランスゴールに吸い込まれた。さらにボール支配率ではフランスに圧倒されたものの、素早いカウンターを武器に2点目を狙いに行ったイングランド。72分にはセンターライン付近でボールを持ったルーニーが、DFテュラムをかわしてゴール前へ独走すると、これを防ごうとディフェンスに入ったシルベストルがペナルティエリア内で痛恨のファウル。これで追加点の絶好のチャンスをつかんだイングランドだったが、ベッカムのPKはGKバルテズの好守に阻まれた。そして、試合は1−0のまま、後半ロスタイムへ。誰もがイングランドの勝利を疑わなかったが、ジダンだけは違っていた。まずはロスタイム突入後の1分、ペナルティエリア手前で得たFKをジダンが鮮やかに直接ゴールネットへ叩き込むと、その2分後にはジェラードの不用意なバックパスを突いたアンリが、GKジェイムズとの接触からPKを獲得。このPKも、エースのジダンが落ち着いてゴール左隅に突き刺し、王者フランスが終盤の大逆転劇で2−1とイングランドを振り切った。試合後、2ゴールを挙げてヒーローとなったジダンは「ファビアン(バルテズ)のおかげで、1点差のままだったから、チャンスがあるって信じてプレーできた。私のキャリアの中でも、最高の部類に入るゲームだね」と笑顔でコメント。一方、敗れたイングランドのベッカムは、「負けたなんて信じられない。我々は勝利に値するゲームを見せていたのだが…。僕がPKを入れていれば、試合を決められたのかもしれない」と悔しそうに振り返った。
☆ユーロ展望★
ユーロ2004は本日14日に大会3日目を迎え、グループCの2試合が行われる!優勝候補の呼び声も高いイタリアはギマラエスでデンマークと対戦。トラパットーニ監督は、対戦相手のデンマークは北欧勢とは言え、フィジカル、ロングボールに頼る戦術とは、ひと味違うと評価している。「彼らは北欧ゲルマン系のメンタリティに加えて、ラテン民族系のテイストも持っている。他の国からいろんなことを吸収しているし、多くのプレーヤーがヨーロッパ各国で活躍しているから、その影響を受けている」。実際、先発が予想されるデンマークのメンバー、DFヘルベーグ、ラウルセン、FWヨルゲンセン、トマソンの4人は、いずれもセリエAに所属している。前回大会では無敗で決勝進出を果たしながら、決勝では延長戦の末、フランスに敗れたイタリア。過度の期待がプレッシャーとなるのか、主要大会ではエンジンがかかるのが遅い。ヘルベーグは、相手のメンタル面でのもろさを突こうと考えている。「イタリアが本命なのは分かっているけど、メンタル面はどうかな。ゲームに勝つには、コンディションの良さはもちろん、ツキを味方にしたり、平常心でいることも大事だ」とコメントしている。イタリアの前線はビエリとトッティのコンビで、左サイドにデルピエロを置く布陣となりそうだ。一方、デンマークはMFグラベセンを出場停止で欠き、ウィンガーのグレンケアも家族の不幸でチームを離れている。グラベセンの代わりはD・イェンセン、右サイドはロンメダールが務めることになりそうだ。そして1トップにはサンド、代表60キャップで28ゴールのエース、トマソンはトップ下での起用が有力。もう1試合では、スウェーデンとブルガリアがリスボンのアルバラーデで対戦する。スウェーデンにとって、FWラーションの復帰と対ブルガリア戦での相性の良さは追い風。過去9試合で7勝2分けと無敗を誇り、1967年以来ブルガリアに敗れていない。また、2002年W杯後に代表引退を表明し、しばらくチームから遠ざかっていたラーションが、国を挙げてのラブコールに応える形で今大会直前にカムバック。5日のポーランド戦ではさっそくゴールも挙げている。スウェーデン史上屈指のゴールハンターは「暖かく迎えてもらい、すごくありがたい。確かに私には経験があるけど、ピッチ内ではおごらず、常にベストを尽くしたい」と力強いコメント。コンビを組むイブラヒモビッチも「私だけじゃなく、チーム、サポーター、国中にとって大きなこと」とラーションの復帰を歓迎している。スウェーデンの唯一の懸念材料は、DFメルベリのアキレス腱の状態である。対するブルガリアは、攻撃ではFWベルバトフが頼みの綱。また、スウェーデンの中盤が充実しているため、ゲームメーカーのS・ペトロフがどれくらい攻撃参加できるかが、試合の行方を大きく左右することになりそうだ。
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