☆圧勝★
ユーロ2004グループリーグ・グループC結果
デンマーク0−0イタリア
≪出場メンバー≫
イタリア
GK:ブッフォン
DF:パヌッチ、ネスタ、カンナバーロ、ザンブロッタ
MF:ザネッティ(57分ガットゥーゾ)、ペッロッタ、カモラネージ(68分フィオーレ)、トッティ、デル・ピエロ(67分カッサーノ)
FW:ビエリ
ユーロ2004は14日、大会3日目を迎え、グループCのデンマークvsイタリアの一戦は、両者譲らず、スコアレスドローに終わった!デンマークは9本、イタリアは7本といずれも多くの枠内シュートを放ったものの、GKソレンセン(デンマーク)とGKブッフォン(イタリア)がともにスーパーセーブを見せるなど、互いにゴールを奪うことができずに90分間を終了した。前半は、両翼をいっぱいに使ったワイドな攻撃を持ち味とするデンマークがペースをつかみ、試合を優位に進めた。右のロンメダール、左のヨルゲンセンを中心に、トップ下のトマソンがアクセントを加え、イタリアゴールに迫った。だが、16分のヘルベーグのミドル、45分にヨルゲンセンがエリア内で狙ったシュートはいずれもGKブッフォンの好セーブに阻まれ、得点には結び付かなかった。対するイタリアは、気温33度の高温が影響してか、ビエリ、トッティ、デルピエロら前線に起用された選手たちの運動量が少なく、攻撃は縦1本の単調なものに。前半唯一のチャンスは、終了間際にデルピエロとトッティが立て続けにゴールチャンスを迎えた場面のみ。だが、いずれのシュートもGKソレンセンの素早い反応に防がれてしまう。迎えた後半、流れは一転してイタリアへ。53分にはトッティのスルーパスをエリア内で受けたザンブロッタが放ったが、シュートはわずかゴール右に。その4分後にも、ザンブロッタの左クロスから中央のビエリがヘッドで合わせたが、シュートはGKソレンセンの好セーブに阻まれた。その後もイタリアはガットゥーゾ、カッサーノ、フィオーレを次々に投入し、試合の主導権を握ったが最後までゴールは遠かった。デンマークも終盤は粘りを見せ、75分にはC・イェンセンのドリブル突破から最後はトマソンがシュート。さらに、こぼれ球をロンメダールが角度のないところから打ったが、シュートは枠を捉えることができなかった。試合後、デンマークのオルセン監督は「勝ち点(1)を取れたのは、大事なこと。トーマス(ソレンセン)が好セーブをしてくれていなかったら、負ける可能性もあったけど、それでもうちは勝利に値するチームだった。イタリアよりいい準備ができていたと思うし、暑さ対策もうまくいった」と話し、引き分けにも内容は納得の様子。対するイタリアのトラパットーニ監督は「イタリアも勝てそうだったけど、デンマークは負けるようなパフォーマンスじゃなかった。2戦目にはもっとコンディションが上がってくると思う。今日の後半のようなプレーが必要だ」と慎重にコメントした。
スウェーデン5−0ブルガリア
≪得点者≫
スウェーデン:リュングベリ32、ラーション57、58、イブラヒモビッチ78=PK、オールベック90
グループCのもう1試合、スウェーデンvsブルガリアは、一度は代表から引退しながら国民の強い要望で復帰したラーションの2ゴールなどでスウェーデンが5−0と圧勝した!スウェーデンが国際大会の初戦を白星で飾ったのは1958年W杯以来、実に46年ぶりのこと。1994年W杯では3位決定戦で対決したスウェーデンとブルガリア。いまや国際大会のダークホースとして定着しつつある両国だが、その3位決定戦を制したスウェーデンにとってブルガリアは、37年間、9試合連続で負けがなく、相性のいい相手。前半は互角の展開だった。左サイドのM・ペトロフを起点にいい形を作るブルガリアは6分、エリア内でフリストフが倒されたかに見えたが、主審の笛は鳴らず。対するスウェーデンは32分、ラーションが巧妙な守備で相手ボールを奪うと素早いパスワークからイブラヒモビッチが抜け出す。GKを引き付けてからの折り返しに、走り込んで来たリュングベリは押し込むだけ。スウェーデンが速攻から抜け目なく先制ゴールをものにした。ハーフタイムを境に、前半に押し込まれたサイドの守備を修正して来たのは試合巧者のスウェーデンらしかった。57分、高い位置でボールを奪ったスウェーデンは、カウンターからエドマンのクロスにラーションがダイビングヘッドで合わせて豪快な追加点。さらにラーションは1分後にもゴールを決め、あっという間に3−0としたスウェーデンが試合を決定付けた。この後も78分にイブラヒモビッチがPKを決め、さらに終了間際にもオールベックが続き、最終的には5−0。取るべき選手が全てゴールを決めたスウェーデンが若さの出たブルガリアを大差で下し、初戦を飾った。「両ゴールともクロスが素晴らしかった。代表でこんなに楽しい試合ができたのは初めてだ」と2ゴールで勝利の立役者となったラーション。PKの機会を譲り、自らハットトリックのチャンスを辞退したことについては、「すべてのFWが点を決めることが、チームにとって重要なんだ」とベテランらしい配慮を明かした。ラガーバック共同監督も「後半、若干の修正をしてからはほぼ完璧な試合ができた。とにかく、今夜のラーションは単なる1選手以上に大きな存在だということを改めて見せてくれた。彼みたいな選手がいれば、監督は楽なもんだ」と圧勝に頬が緩んでいた。一方、対スウェーデン連続未勝利記録を10に伸ばしてしまったブルガリアのマルコフ監督は「スウェーデンはとても強かった。だが、我々との差はスコアほどではなく、ラーションがいなければ結果は違っていたかもしれない」とコメント。そして、「判定についてはあまり言いたくはないが、みなさんもピッチで何が起きたか見たでしょう」と、序盤にフリストフが倒された場面がPKと判定されなかったことへの不満を語っていた。
☆ユーロ展望★
ユーロ2004は本日15日にグループDの2試合が行われる!注目はドイツvsオランダの因縁の対決である。ユーロでは過去3度の優勝を誇り、2002年W杯でも準優勝したドイツだが、本大会を前にした親善試合ではルーマニアに1−5、ハンガリーに0−2と敗れるなど、調子を落としている。初戦から宿敵オランダとの対戦となるが、本来の底力を発揮することができるだろうか。ただ、オランダも1週間前の最後の親善試合で0−1とアイルランドに敗れている。また、セードルフがハムストリングを傷め、出場は微妙。このため、ボランチでは9日に20歳を迎えたばかりのスナイデルが、ダービッツとコンビを組むことになりそうだが、大舞台での経験不足は否めない。ドイツvsオランダは1990年W杯でライカールトがフェラー(現ドイツ代表監督)に唾を吐きかけた事件が起こった。ユーロ1988準決勝ではオランダがドイツに勝ち、そのまま優勝。1974年W杯決勝では逆にドイツが勝って優勝している。関係浅からぬ両者の対決はただでは終わらない試合となりそうだ。強豪チェコや、ラトビアと同グループの両国にとっては、今後の行方を占う意味でも、初戦の結果は大事である。ドイツのフェラー監督は「この1年、あまりいいパフォーマンスができていないのは確かだけど、この一戦に向けて準備は万全。オランダはもちろん、どこのチームにとっても我々を倒すのは大変だ」と強気の発言をしている。ドイツはクラニーの1トップの4−5−1で臨むものと思われる。一方、攻撃が武器のオランダは4−3−3の布陣となる見込み。オランダのアドフォカート監督は「ドイツのフェラー監督もそうだと思うけど、いつでも勝利を目指して戦っている。でも、試合展開によっては、引き分けで十分なこともある。それに初戦はもちろん大事だけど、評価は3試合を終えてからにして欲しい」とコメントしている。もう1試合ではチェコがラトビアと顔を合わせる。1976年には優勝、1960年、1980年にはベスト4(以上旧チェコスロバキア)、そして1996年には準優勝と、伝統的にユーロとは相性がいいチェコ。ただ、ユーロ2000では初めてグループリーグで敗退した。今回は激戦区に入ったものの、前回のリベンジを果たしたいところだ。2002年のU-21欧州選手権の優勝メンバーであるGKツェフは「2週間いい準備をして来たから、万全の状態。ドイツ、オランダとの対戦が控えてることもあるし、いいスタートを切りたい」と抱負を語った。チェコの不安材料は、脱水症状と頭痛に悩まされているネドベドとヤンクロフスキーの脚の付け根の状態である。そのネドベドは「ギリシャがポルトガルに2−1で勝ったように、ユーロには弱いチームなんていない。初戦がラトビアになってうれしいけど、勝たないと意味がない」とコメントした。一方、ラトビアはユーロ初出場で主要舞台にも初めて顔を出す、言わばノーマークの存在。だが、スタルコフス監督は「簡単に勝てるとは思っていないが、いいゲームがしたいし、できれば勝ち点を取りたい」と、控え目ながら虎視眈々と番狂わせを狙っている。チェコ戦では守備を固めて、カウンターからベルパコフスキスにボールを集めてくるとみられる。ただ、主力のパハースが故障から回復し切れておらず、欠場することになれば戦力ダウンは必至。苦しい戦いが予想されるが、タレント揃いのチェコに対してどこまで通用するかに注目したい。
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