☆逆転勝利★
ユーロ2004グループリーグ・グループD結果
チェコ2−1ラトビア
≪得点者≫
チェコ:バロシュ73、ハインツ85
ラトビア:ベルパコフスキス45
ユーロ2004は15日、グループリーグ、グループDの2試合が行われ、28年ぶりの優勝を狙うチェコと初出場のラトビアの対決は、後半の2ゴールで逆転に成功したチェコが苦しみながらも初戦を飾った!ボール支配は予想通り圧倒的にチェコ。しかし、綺麗なパスゲームを披露しながら強引さに欠けるチェコは、ネドベド、ヤンクロフスキー、コラーらが多くのシュートを放ちながらも決定力を欠く。逆に前半ロスタイム、バロシュが持ち過ぎて奪われたボールからカウンターを喫し、ラトビアFWベルパコフスキスにまさかの先制ゴールを許してしまう。だが、初陣ラトビアの夢は最後まで続かなかった。後半、ますます圧力を強めるチェコは73分、右サイドでポボルスキーが素晴らしい突破を見せる。クロスは辛うじてGKのパンチングで逃れたが、こぼれ球をバロシュがネットへ突き刺し、まずは同点。そして85分、ラトビアGKがゴールを空けて飛び出した後の混戦に飛び込んだハインツが思い切り左足を振り抜き、ボールは無人のゴールへ。ついにチェコが2−1と逆転に成功し、なんとか初戦をものにした。「1点目はとにかく確実に決めようと思った。僕のこれまでのサッカー人生で、最も重要なゴールだった」と、同点ゴールを決めたバロシュ。そして、「失点につながるミスをしていたから、逆転できてホッとした」と付け加えた。22歳のバロシュは、これでユーロでのチェコ史上最年少得点者となった。ブルックナー監督は「タフなゲームになるとは思っていたが、予想以上だった。ラトビアは頭脳的で規律があり、いいチームだった」と苦戦のスタートを振り返った。一方、ユーロ初試合での金星を惜しいところで逃したラトビアのスタルコフス監督は「結果は残念だったが、内容には誇りを持っている。我々にとってリードを守るという展開は厳しいものだった。しかし、この経験を活かし、これからは強豪相手にも恐れず臨めるだろう」と話していた。
ドイツ1−1オランダ
≪得点者≫
ドイツ:フリンクス30
オランダ:ファン・ニステルローイ81
ユーロ2004グループD、注目の強豪対決となったドイツvsオランダの一戦は、ドイツが先制したものの、終了9分前にオランダがファン・ニステルローイのゴールで追い付き、1−1のドローに終わった!今大会は強敵チェコと同居する厳しいグループということが頭にあるのか、ドイツ、オランダの両チームとも慎重な試合運びで幕を開ける。それを象徴するかのように試合が動いたのはセットプレーからだった。30分、ドイツが左ライン際でFKを獲得すると、フリンクスが蹴ったボールは混戦をすり抜けてそのままファーサイドのネットへ。まずはドイツが先手を取った。1点を追うオランダは後半からオーフェルマルスとスナイデルを送り込み、立て直しを図る。後半立ち上がりのドイツの攻勢をしのぐと、74分にはオーフェルマルスが強烈なロングシュート。これは、ドイツGKカーンがかろうじてパンチで逃れたが、オランダはワイドな展開から徐々に試合を支配し始める。そして81分、ライン際でファン・デルメイデがドイツDFラームからボールを奪ってクロスを送る。これをファン・ニステルローイがDFを背負いながらも体をねじってアクロバティックなボレーを叩き込み、オランダが土壇場で1−1に持ち込んだ。「ドイツ相手だからそうそうチャンスはもらえないが、チーム全員が最後まであきらめなかったのが実った。初戦に負けるのと引き分けでは雲泥の差だから、いい雰囲気で次に臨める」と、殊勲の同点弾をもたらしたファン・ニステルローイ。アドフォカート監督は「前半は選手が下がり過ぎ、前線との間が開いてしまった。ゼンデンは与えた仕事をこなせず、ダービッツとのコンビもよくなかった。そして、追い付くためにはリスクを負う必要があった」と、追撃につながったハーフタイムの戦術転換を説明した。一方、ドイツのフェラー監督は「前半を非常にいい形で終えたんだが、後半は守備的になり過ぎた。引き分けは妥当な結果だと思うが、追加点が取れていれば…」と、失望をにじませていた。
☆ユーロ展望★
ユーロ2004は本日16日に大会5日目を迎える!初戦でギリシャに1−2と敗れたポルトガルは、グループリーグ突破のために是が非でもロシア戦での勝利が欲しい。ただ、スペインに0−1で敗れたロシアも状況は同じ。ルス(リスボン)での一戦は、グループA生き残りを懸けた大事なものとなる。前回大会で輝きを放ったベテランはピークを過ぎ、次世代を担う若手はブレイクできていないポルトガル。スコラリ監督はギリシャ戦からメンバーを動かしてくると思われる。力を発揮できずにハーフタイムにデコと交代したMFルイ・コスタは、スタメンから外れそうで、最初の失点のきっかけとなる不用意なミスを犯したDFパウロ・フェレイラもミゲルにポジションを譲る可能性が高い。前線は2トップで、ヌーノ・ゴメスとパウレタか、あるいはパウレタに代わってクリスティアーノ・ロナウドが有力視されている。スコラリ監督は「どんなスコアでも勝てればいい。もちろん、大量得点できればそれに越したことはないが」とコメント。また、ルイ・コスタは「僕がプレーしないことがチームの助けになるならば、受け入れる。どんなメンバーが先発しようと、大事なのはロシアに勝つこと」と話している。一方、ロシアはスペイン戦で退場となったDFシャロノフが出場停止のため、代わりはブガイェフが務める。また、MFグセフもカルヤカかラディモフに交代すると思われる。何より痛手なのは、初戦のあとメディアを通じて監督のやり方を批判し、「グループリーグ突破は無理だ」と発言したモストボイがチームから離脱を命じられたことである。経験豊富な中心メンバーを失ったことで、ホスト国相手に苦戦は必至である。もう1試合では、ともに初戦を白星で飾ったギリシャとスペインが顔を合わせる。両チームともケガ人はなく、ベストメンバーでベッサ(ポルト)でのゲームを迎えられる。攻撃的なスペインに対し、ギリシャはポルトガル戦同様、守ってカウンターの戦い方となりそうだ。スペインのサエス監督はギリシャ戦に向けて、かなりナーバスになっている。就任以来、試合前日にスタメンを公表していたサエス監督だが、今回はその習慣を破った。「ギリシャは対戦するチームによって戦い方を変えてくる。試合の30分前までメンバーは明かさない」とコメントしたサエス監督。ただ、中盤のパス回しをスムーズにする目的でシャビ・アロンソの起用は濃厚とみられている。
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